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SkyrimとFallout4・76の二次創作メインブログです。 たまにMODの紹介も。
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05.21.17:31

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  • 05/21/17:31

06.12.23:41

6/12が恋人の日というのを聞いて。(落書き+α)


 原稿描いてるのに何落書きしてんだよ、って言われそうですがしっかり原稿も描いてますよー一応順調に。
 ということで今日(6/12)は巷では恋人の日、というみたいなのでこれは時間が余ったら描いてみようと思って描いてみました。ほとんど落書き同然ですごめんなさい。
 いちゃいちゃは駄目だけど恋人同士なら(って勝手に決めるなコラ)いいんじゃないかなーとか思ってうきうき描きました。反省はしてませんw
 中の人なんてもう数年恋人なんて呼べる人居ませんけど(笑)

 原稿はとりあえず順調です。まあ下絵までは楽です。問題はその後。
 一日も早く下絵を完成させようとしてはいますが・・元々遅筆なので1日1枚が限度。この落書き描くのも結構きつかったです>< 原稿は描き始めれば4時間程度集中力を切らしませんけど、それも1枚につき、なので落書きだとか心の中で安堵感持っちゃうと相当手抜きしますorz これもちょろちょろ雑なの見えるしorz
 そんだけ原稿に集中してたって理由にはなるんでしょうけどね・・まぁ今日はブログ更新日と重なった訳だし描いてみたくなってね・・orz

 勿論スカイリムはプレイしてません(SS撮りに行く程度)。
 今日は時間がちょっと余ったのでこの後ちょろっとプレイしようかな。肉体疲労時の栄養補給にスカイリムはいい癒しになりますからね。

 ・・・という相変わらずよくわからねー記事でした。ごめんなさい。
 絵だけ載せただけじゃねーかって言われそうですが、まさしくその通りです(爆死
 暫くはあまりゲームの事も呟けなくなるので、ご容赦をば。

 ではまた次回。

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06.10.00:51

(C86)下絵段階だけど載せてみる

ども。受かって修羅場まっしぐらな俺です。
 暫くはこっちでブログ小説は書けなくなるので、お詫び(?)といってはなんですが下絵とか原稿製作段階をちょまちょま入れていこうと思っております(時間がある時限定ですが)。

 今回の新刊のネームが切れたので正確なページ数は恐らく20ページ本(中身16P)ですね。
 全編にわたって一つの話のみで構成。バトルシーンありシリアスありドヴァセラちょろっとしかありませんが一応(?)あり、というよくわからん説明ですが一応流れ的には合ってるか・・・な?

 ついさっき2/16枚目の下絵が完成したので特別にですが載せてみます。
 線画状態ですが台詞もなければ所々説明があったりキャラ重ねしてる部分がごちゃごちゃしてて(レイヤーで重ねてる状態な為)醜い見難さ大爆発ですがご容赦を。

 あまりアップで見ないほうが良いです。600Dpiで作ってるため拡大してもどこがどこやらさっぱり状態になるかと^^;
 今回見ての通り、ドヴァーさんはノルド刻印防具で描いてます。これでも必死こいて描いてる状況ですorzこの鎧はほんと、むづかしい・・・けど描きたいので描く・・イミフですがw
 見ての通り戦闘に入る手前を描いてますがダレが襲ってきてるのかは今のところ秘密ということで。

 こんなんですが次もその次も戦闘シーンだからもう泣けてくるorz 俺そんな画力あったっけ????
 戦闘シーンはポーズが重要なんでアタリを描いたりポーズ集見たりして描いてますが(これもその一つです)、時間食いますね。ホント。遅筆なのに・・

 というだけのブログでした。ごめんなさい。
 完成品はしっかり後日(相当先になると思うが)載せますのでお楽しみに。

 以上、不定期掲載になってる当ブログでしたw
 感想励ましその他なんでもお待ちしております!!w

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06.07.01:14

夏コミ受かりました

というだけの報告なのですがね(滝汗

 タイトルどおり、コミケ86に受かりました。
 サークル枠はゲーム(RPG)であり、スカイリムが入るべきであるゲーム(その他)枠では取ってませんが、スカイリムの新刊も出しますので一応ご連絡。

コミケ86 初日(金曜日) 東地区モ-19b
「すらっぷすてぃっく本店」が配置場所です。

 今回もスカイリムおよびメインジャンルのシャイニングフォースIII本両方新刊を出す予定です。
 スカイリムは昨日の日記にも書きましたがドヴァ×セラが若干入ってますが、別にキャッキャウフフするよーなもんじゃなくて、シリアスめな話にちょろっと、みたいなもんです。
 ……しかしそんな本ダレが買うんだろ(滝汗
 でもまぁちょっと中の人が描いて見たい話なんで、こちらでも何度か紹介がてら作業の進捗とか載せていけたらいいなあ、と思ってます^^
 なので暫く更新が滞ってしまいますけれども、たまには見に来てやってください<(_ _)>
 なるべく間を空けないように頑張りまするるる……

 コミケまで70日後・・長いようで実はとても短いですorz
 ただでさえ遅筆なのに二冊作るのは至難・・・というより修羅場です><w
 でも受かったし本作りたいからね、二冊無事に出せるよう暫く禁スカイリムです(涙
 また数週間やらなくなって、久々にプレイした時、
「あれ? 俺ここで何やってたんだっけ?!」
 になるんだろうなぁ(汗焦)……一日も早く脱稿できるよう頑張ります!!w

 という短いブログを書くのに1時間半かかりました(笑)
 明日からネームきったりします・・ではまた。

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06.05.23:04

この道の向こう側で、

 ──行くのか、同じ道を。
 同じ道を辿って、彼を探すことを願っても。
 同じ道を辿るということは、即ち汝もまた、彼の者と同じモノにならぬとも限らん事。
 それでも汝は行くのか? ──ミラークを止めるために?
 それとも──ミラークと同じ道を辿るために?

「違う。」
 と、──言える事は、今だけかもしれない。
 彼と違う点がいくつもある。俺は今を生きる生者、彼はかつての時を生きた亡者──にしてはありえないほどはっきりとした姿をしてはいるけれど。
 共通しているのは彼も俺もその身に龍脈を持ち、彼等の魂を力に変えられるということ。そしてそれは、人々にとって尊敬と畏怖の対象でもある事。
「……分かるか? ジュリアン、と言ったな。まだ若いドヴァーキンよ。
 私はその黒い本と関わるべきではないと思っておる。邪悪で、自然に反するものだ。ミラークがかつて竜教団に居たというのは知っているが、どう見てもそれは竜教団のものではない。禍々しいものを感じるのだ。それがミラーク聖堂に、そして本の中でお前はミラークに会ったのだろう? ……どうにもその本がミラークに手を貸しているのは間違いないだろう。そしてその本の中でミラークを探しに行くというのなら、お前は用心しなければならない。彼と同じ色に染まっては、我々には手も足も出せなくなるからだ」
 フリアの父、みね歩きのストルンはそう──俺に諭すようにゆっくりと話し始めた。
 スコール村の人々をミラークの呪縛から解放した翌日、彼の元を訪ねた際にこちらから切り出したのだ。黒い本の装丁を見せて、「この本について知っていることはないか」と。
「俺はミラークと同じ色になんか染まらないさ。何故そう思うんだ?」
 聞き返すと、彼はじっと俺の目を覗き込んだ。威圧的ではないが、逸らす事の出来ない彼の視線に心の内まで読まれてしまうのでは、と思ってしまう。
「……ジュリアンとやら、お前は我々と同じノルドだな、しかしノルドとて人間だ、全ての者が善人ばかりではない。悪さをする者だっている。それは当たり前の事だ。
 ヒトは得てして弱い生き物。生きてるうちに魔が差す事が何度もあるだろう。──お前は今まで感じた事はなかったのか? “ドヴァーキンの力を持ってすれば、どんな事だって出来る”と?」
 思わない筈がないだろう。最初は戸惑いこそすれ、それが他の人には無い、俺だけが持っている強大な力だったら──それを正しく使えと誰が言う? 俺しか使えないこの力を、自分だけの為に使ったっておかしくもなんとも無い。
「……ああ、思ったことはあるさ、何度もな」
「なら再び問いかけよう、ミラークがもし、お前の力と自身の力があれば、世界を支配する事も叶わない願いではなくなる、と言ったら? それでもお前はミラークと同じ道を辿らないと言い切れるのか?」
 畳み掛けるように問いかけてくるストルン。彼は悪気があって言っている訳じゃないのは分かっている。試しているのだ、ミラークはそれだけ厄介な敵なのだろう、人々を操って自身の聖堂を復活させようとしている時点で、俺にはまだ彼のような力は備わっては居ないのだから。
「俺は彼とは違うさ。……同じ道の先に何があっても、俺はミラークと同じようにはならない。彼を止められるのは俺だけだ。俺が彼と同じになっちまったら、この島の人たちはどうなっちまう? いや、ソルスセイムだけじゃない、いずれタムリエル全土にまでミラークの手が伸びるのは自明の理だ。同じ道を辿りこそすれ、同じようにはならないさ。守るべきものがあるからな」
 相手の目を見返すように見つめ、そう……俺の言った言葉に、賛同してくれたかどうかは分からない。
 けれどストルンはそれ以上俺に問いかけてはこず、岩を全てミラークの術から開放させていけば、人々の呪縛も解けるだろうと言ってくれた。それが彼の復活を少しでもずらす事ができるだろう、と。
 ならばまずは島全体に散らばっている岩の開放からだな。俺はそう心に留めて、礼を述べて立ち去ろうとした。
「村の人達を助けてくれてありがとう。……気をつけてね」
 と、フリアが俺を見送るように扉までついてきてくれたので、
「ああ、あの時は世話になっちまったな。借りは必ず返す。ミラークを倒すって事で」
 冗談のように聞こえたのか、それとも頼もしく見えたのかは分からないが、フリアはくすっと笑ってくれた。

 ストルンとフリアの家を出てから気づいた。セラーナが居ない。
 辺りを見回しても、スコール村独特の分厚い毛皮を被った人たちが行き来するだけで、細身の彼女の姿がどこにも見当たらない。
「あれ? セラーナ……どこ行ったんだ?」
 ついさっきまで俺と一緒にストルンの話を聞いていた筈なのだが……傍らに立ってた気がするのが、今は居ないのが奇妙に思えて、こちらの感情を不安にさせてくれる。
 とりあえず探してみるか、と村の入り口まで歩いていく途中に、ちら、と見慣れた黒い服が視界に飛び込んできた。そちらに顔を向けてみると、岩壁すれすれで突っ立っている彼女が目に飛び込んでくる。
「セラーナ! そんな所で何やってるんだよ?」
 駆け寄ってみるものの、セラーナは俺の声に反応もせず、ただじっとしていただけだった。スコール村は山間の中腹辺りにある村のため、気温は寒く、ほぼ一日中、雪が降り続いている。勿論今もそうだった。晴れた日には遠くまで絶景が拝めるかもしれないが、雪が降っている今は灰色の空とうっすら麓の辺りまでしか見る事が出来ない。
「どうしたんだよ、セラーナ。こんなところにじっとしてると、風邪ひいちまうぜ?」
 言いながら彼女の肩にそっと手を乗せると、驚くほど冷たかった。彼女はフードとくっついたマントを身に着けてはいたが、やや薄手で寒冷地に向いていない。俺は自分の身につけていた外套をはずして彼女にふわりと掛けてやった。が、相変わらず顔をこちらに向けてきやしない。……俺何か怒らせるような事したか?
「──何故、話の途中で出てったんだ?」
 質問を変えてみた。……しばし、雪がさらさらと落ちる静かな音しか聞こえてこなかったが、
「……同じ道を、行くんですの?」
 何の話をしているのか数秒間頭の中で考えあぐねたが、ストルンと話してた事か、とようやく気がついた。
「止めるには、それしか今のところ手段がなさそうだしな」
 そう──今のところは、だ。彼は実体を持っていない以上、この世界に降りる手段が今のところ無いのは確かだ。実体があればあの時──ドラゴンソウルを奪われた時──セラーナ達にも見られていてもおかしくないし、斬りかかっていったのに剣で斬れなかった理由にもなる。
 即ち、ミラークはあの世界──ハルメアス・モラのアポクリファだ──でしか影響力を持てない……と言うことになる。今の時点では。
 何もしなかったら、ミラークは力を復活させていずれこの世界にやってくるだろう。そうなる前に阻止できるとしたら、アポクリファに行くしかない。──黒い本を開いて、あのおぞましい世界へ身を投じなければならないのだ。
「……私が一緒に行けないのを分かって言ってるんですわよね?」
 勿論。「それがどうかしたのか?」と、当然聞き返すと、彼女は何度か頭を振ってからきっ、と俺を睨み付けながらこちらを向いた。真っ赤な瞳がぎらぎら燃えるように輝いていて、睨み付けられている事も忘れて綺麗だな、と素直に思ってしまった自分がおかしかった。
「どうかしたのか、って、わからないんですの? あなたが道を踏み外してしまってもそれを正せる人が居ないって事ですのよ? それに……本の中で死んでしまっては、私は本の中に入れないから探す事もできやしませんわ」
 ちょっと待てよ。「俺がミラークの側につくとか、アポクリファの世界で死んでしまうとか本気で思ってるんじゃないだろうな? セラーナ?」
 渡したマントが飛ばないように両手で端を握り締め、セラーナは言葉に詰まった様子で何度か口をぱくぱくさせた後、
「……私は、私を守ると誓ったジュリアンが居なくなるのを許せないだけの事でしてよ、勝手に死んだり勝手に鞍替えされるのも困るんですの。ジュリアンが腑抜けになった時、私が言った事を忘れないで欲しいですわ」
 必死で誤魔化している様子ではあったが、彼女が何を言いたいのかはすぐに分かった。
「……本の中に自分も行けたら、って思ってるんだろ?」
 助け舟を出してやると、やや逡巡した後、「ええ、そう思ってくれても構いませんでしてよ」とそんなつもり無い様子たっぷりで言いのけるセラーナ。言い方はどうあれ、俺を心配してくれているのだ、と思うと彼女の気遣いが嬉しかった。
「ありがとな、セラーナ。……俺も一緒に行けたら、って思うよ。いくら屈強な戦士でも、あの世界に行けば精神狂いかけるぜ。だから出てきた途端俺は倒れちまったしな」
 アポクリファの世界は誰でも行ける場所ではない。ハルメアス・モラに認められた者でしか入る事は許されないだろう。だからセラーナが黒い本を開いたとしても、何も起こらないしアポクリファの中へ入る事もできない。でもそれは逆に、俺にはチャンスなのだ。オブリビオンの世界でミラークと対峙できれば、他の者を巻き込まずに済む。ソルスセイムの人々も、セラーナも──
「……大丈夫さ、俺は変わらない。死にもしない。ミラークと同じ道を辿る事で、彼の弱点や倒せる手段が見つかるかもしれない。そう考えれば俺にとってはチャンスだ。この島を、タムリエルを、そして君を守る事を忘れたりはしないさ。約束するよ、セラーナ」
 肩をそっとつかんで、抱き寄せる。びっくりするほど小柄で華奢な体に、無骨でがっちり装備している俺の身体なんかに当たったら怪我するんじゃないかとさえ思ってしまう。
「……本の中に、私も入れたら一番いいんですけれど」
 今になって、ぽつりと本音を洩らすセラーナがおかしかった。余程俺が居なくなったら困るのだろうか。そう思うと悪い気はしない。
 暫くお互いを暖めるかのように、俺とセラーナは村のはずれで静かに抱きあっていた。
 それが後にとんでもない事に発展するという事も知らずに──

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 ちょっと難産な上に三回くらい書き直した話ですorz
 最初は岩を開放する戦闘シーンからと思ってたんですけど長すぎてダレてしまい、次はその途中から、でもダレてしまって今回ので何とか、って感じですが続きモノを匂わせてますけど・・・(汗
 
 話変わって明日はコミケ当落発表日です。
 受かっててほしいなあ。受かれば勿論スカイリムとSFIIIの新刊二冊出す予定です。スカイリムの話はもう決まってますけど、またドヴァ×セラ的なのになるかもしれません。若干シリアス目です。決して第三者の本を読んで触発されたわけではないのでご安心を。
 受かっても落ちてもこの場では発表しますので、宜しくです。

 では今回も長くなりましたのでこの辺で書き逃げ(おいw
 すいませんどんどんブログの話がドヴァ×セラ的なのにエスカレートして本当すいません汗焦
 
 え? ゲームどうしたって? ぜんぜんやってないのでこれから久々にプレイしにいってきますw

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05.25.23:53

溺れる者

・溺れる者(承前)からお読みください。
あと、ちょっと長いです。


 室内は他の建屋同様、一階がホールで地下に居住用スペースがある、といったところだ。ただしセヴェリン邸が他の建屋と唯一違うのは、屋内に鍛冶用の金床が置かれてあったり、防具の強化用の台が置かれてあったりと、わざわざレイブンロック唯一の鍛冶屋であるグローヴァーの手を借りなくても武器や防具が製作できるところにあった。
 何でこんなものを置いてるんだと最初は訝しんだものだが、元々の所有者は例のウレン家の者だ。誰にも気づかれず武器や防具を調達させ、評議員を暗殺させようと準備していたのだろう。そう思えば鍛造用具があるのにも合点がいく。
 室内はこれといった変化は見られない。やや埃がうっすらしている程度だ。掃除は明日にでもやればいいだろう。
「……じゃ、今日からここが俺達の拠点ってことだな。セラーナ、ベッドはここ一つしかないからさ、明日辺り評議員にベッドを頼めるか聞いてみるよ。それで構わないか?」
 所在なさげに辺りを見回しているセラーナに声をかけると、彼女は俺のほうを向きしな、肩をすくめて頷いて見せた。
「……構いませんでしてよ。元々寝ないんですもの、ベッドがあろうとなかろうと関係ないですわ」
 まぁそうだけど、と思ったとき妙案がひらめいた。思わずぱちんと指を鳴らすと、「何子供じみた事してるんですの? 余程嬉しいんでして?」と何も言ってないのにセラーナが呆れたように言ってきた。そうじゃないっての。
「もう夜更けだしさ、今から寝ても大して眠れやしねえだろ? だから今夜はセラーナと晩酌でもしようかな、って思ってさ」
 晩酌と言うにはちょっと遅いかもしれないが、この際言葉はどうだっていい。つまり彼女と酔い潰れてみたい、と思ったから言ったまでだ。セラーナが酔い潰れる、なんてしどけない姿を見てみたい……と思った事で……って、決して卑猥な事ではないぞ、多分。
「晩酌ですの? ……そういえばジュリアンとは長く付き合ってますけど、あまりお酒を飲む機会はありませんでしたわよね。前なんて飲んでたら突然逃げ出したり(※)、そんな事ばかりでしたわね……ええ、よろしくてよ」
 突然の提案だったが、彼女は二つ返事で了承してくれた。セラーナは眠らない吸血鬼だから、俺が寝てる間はさぞかし退屈だろう。そういうのを少しでも労ってあげたい、という理由も後付けではあるが付けておけば、変に思われることもないんじゃないかと思っていたが、二つ返事で了解を得たのでその理由も言う必要がなくなってしまった。まぁいいか。
「じゃ、俺はちょっくらレッチング・ネッチに行ってくる。酒を調達してこなくちゃな。セラーナは待っててくれ、すぐ戻る」

 走って行き、戻りも走ったのでものの数分で帰ってきた俺は、地下にある部屋の一つに置かれてある長テーブルに酒と食べ物を置いた。酒はお馴染みのスジャンマから、ミード、エールにワインまで。食べ物は干し肉やチーズといった軽いものだ。
「随分買いこんできたんですのね」
 テーブルに並べられた酒類の瓶を見て、驚いたように溜息をつきながら言った。……確かに買い込みすぎたかもしれない。でもまぁ、これ位飲み干せる自身はあった。セラーナはどうだか分からないが。
「ま、気にするな。金がなくなる事はないからさ。どれから飲む? セラーナ」
 しばし考えて、彼女が選んだものはミードだった。スカイリムでもよく飲んでたものだからだろう。黙ってミードの蓋を指で弾き飛ばし、セヴェリン邸に予めあったジョッキにそれを移して彼女に渡す。俺のジョッキにもミードを注いでから、
「じゃ、乾杯しようか」と、俺が言うと、
「何に乾杯するんですの?」と、セラーナが当然のように疑問を口にする。
「そうだな……レイブンロックの住人として認められた事に、かな」
 至極まともな事を言って、俺は手にしたジョッキを彼女の方へと突き出す。セラーナも倣ってみせると、かちん、とジョッキの触れ合う鈍い金属音が室内に響いた。そのまま一気にミードを呷る。
「一気に飲みすぎるとよくありませんわよ」窘めるように言うセラーナ。彼女は俺と同じように呷ったりはせず、くい、と持ち上げて静かに飲み始めた。喉がごくり、と嚥下する動きを見ると妙にどきどきする。何かいけない事を考えてしまいそうで。
「さ、もっと飲めよセラーナ」
 ミードの瓶を持って彼女のジョッキに黙って注ぐ。なみなみと注がれたミードの入ったジョッキを見て、
「……一気にこんなに飲めとおっしゃるんですの?」
 眉間に皺を寄せて声のトーンを低くして言うセラーナ。違う違う、と言うように俺は両手を左右に振ってみせる。
「ゆっくり飲めばいいじゃねぇか。まだまだ夜は長いんだぜ、なみなみたっぷり注いだそれも、すぐ空になるさ」
 言いながら自分のジョッキにミードを入れようと瓶を手にしかけたら、彼女がすっとそれを奪い取り、黙って俺のジョッキに注いでみせる。俺がやったのと同様にジョッキの口いっぱいまで。
「……仕返しか?」
 いっぱいに注がれたミードを口まで持っていくのも一苦労だ。
 彼女はくすり、と笑みを浮かべ「さあ、どうかしら」ととぼけた言い方で誤魔化した。参ったな。
 苦笑するしかなかった。つられて彼女も再び笑う。親密な空気が俺達の間に漂ってきた。お互いに少しずつ、酔いが回り始めたみたいだった。

 それから何時間経ったか分からない。
 気がつけば、あんなに買い込んだ酒類の瓶があちこちに転がっている。どれも瓶の蓋は開いており、空になっているのを示していた。
 つまみとして買った干し肉やチーズも全てたいらげ、残り滓を指につけて舐めながら、俺は目前に座っている彼女を仰ぎ見る……が、表情は数時間前と殆ど変わっていなかった。
「セラーナは……酔って……ないのか?」
 呂律が怪しい言い方をしているのは自分でも分かっている。つまり俺は酔っている、と言うことだ。なのに目前の彼女は平然とジョッキに入った酒をちびちび飲んでいるのが不思議だった。おかしいな……俺と殆ど同じ量を飲んでる筈なのに。
「酔ってない、と思うんですの? ……まぁ、ジュリアンに比べれば私が酔ってるなんて軽いほうですわよね」
 俺みたいに呂律も怪しくないし、しっかり質問に受け答えてくれる。……つまりアレか、セラーナはざるなのか?
「吸血鬼になると酒程度で酔う事はなくなるんですのよ。酔うという概念がなくなると言った方がいいかもしれませんわね。だから今のジュリアンみたいに酔い潰れる寸前になんてなる事もないのですわ」
 さらりと言ってのけるセラーナ。まじか、知らないぜそんな事。
「まあ、吸血鬼にならなければ分からない事ですわよね。その代わり、血を吸う事は一定量超えるとおかしくなったりはしますわよ。それが酒を飲んだときに出る『酔う』というものに該当するかは、わかりませんけど」
「フツーの人間は、血を吸ったりしねぇよ……」
 時折しゃっくりを上げながら言うと、それもそうですわね、とあっさり言いのける。なんてこった、せっかくセラーナを酔い潰そうと思ってたのに最初から駄目ならそうと言ってもらいたいもんだ。でもまぁ、いいか……普段話さないことをあれこれ話したりも出来たし。
 残ったスジャンマの瓶からジョッキへと移し、何度目かにしての一気飲みをする。じりじりと胸焼けがする感覚に頭がくらくらした。相当酔ってるらしいぜ、俺。
「ジュリアン、全部飲み干しましたわよ。そろそろお開きにしません?」
 このとき自分は気づいてなかったが、彼女の目には俺が船を漕ぐようにうとうとしていたらしい。気遣って寝たほうがいい、と言った彼女の言葉を、俺は無視して、
「……セラーナは、さ」
「え? ……寝たほうがよろしいんじゃなくて? ジュリアン?」
 そしてまた彼女も俺の言葉を無視してくれるので、そのまま俺は続けた。
「俺ときて、よかったって………思ってる?」
 素面の時じゃ絶対聞くことなんてありえない事を、この時の俺──酔い潰れた俺だ──はさらりと口から吐き出した。
 彼女は何を言い出すんだ、と面食らった様子ではあったが、
「よかったって言わなかったらあなたはどうするつもりですの?」
 と、いつもの口調で聞き返してくる。
「そりゃ……お母さんのところに返すさ。娘さんは俺と一緒に居たくないんだよ、ってさ」
「ふん、こないだ行かないでくれって言ったのは何処の誰でしたかしら?」
 口調を変えない。……ああ、分かってる、分かってるよ。酒精にきっちりやられた頭は思考を何足飛びで答えを探し当てる。それは俗に、“本音”というもの──
「そうさ、俺は……君と一緒に居たいんだ、セラーナ。君が居てくれるだけで俺はいい。……他には何もいらないよ」
 え、と言った様子でこちらをまじまじと見る彼女。俺の言った事が余程おかしかったのだろうか(普段無口だからな)。
 しかし俺の酔った赤ら顔をしばし見た後に──ふぅ、と溜息をひとつ。
「……酔った者の戯言なんて、真に受ける方がおかしいですわよ」
「本音だよ、といったら……?」
「本音な筈ありませんわ、今あなたは酔ってるからそういう事を言えるだけですもの」
 照れくさそうにぷいとそっぽを向くセラーナ。
「かわいいな」
 と、これまた素面じゃ絶対に言えない言葉を言ってしまった。セラーナはなおもむくれた様子でこっちを向きやしない。
 俺は最後のスジャンマをぐいっ、と呷ってジョッキを空にしてから、
「……セラーナはさ」
 と、先程話しかけたのと同じ言い方で切り出す。
「私をからかうのもいい加減にしてくれませんですこと? あと、さっさと寝たらよろしいんじゃなくて?」
 顔をこちらに向けず、壁に向かって言い放つ彼女がおかしかった。
「俺さ……まだ、独身だろ?」
 と、言い始めたときぐらり、と視界が回り始めた。なんなんだ、と思ったがすぐに察しがつく。先程飲み干したスジャンマを呷ったせいかもしれない。しかし、ここで話を終わらせるわけにはいかない。
「……それがどうかしました? 結婚するから私に出て行けとでも?」
 焦点が定まらない世界で、彼女の声がこだまのように響いてくる。まるで……ムーンシュガーを舐めた時の状況そっくりだ。
「そんな……こと、いわ……いよ」
 最早意識が吹っ飛びそうだった。なんだって肝心なときに。俺は彼女に喋らせる間を与えまいと矢継ぎ早に話し始めた。
「もし、もし……セラー……ナが、よか……った……ら、」
 目が回って彼女の顔を見る事も叶わない。ええい、言うに任せるしかない!
「俺と、結……婚して……くれない……か」
 言った瞬間、ぐるぐる回っていた視界がぴたり、と止んで目前に──こちらを見ているセラーナに焦点が合った瞬間。
 俺の意識はそこで途切れた。深い深い闇に堕ちていく感覚と共に。

 ざぁ……ざぁ……という規則的な音が耳に入ってくる。
 波が水際に打ち付けるような、そんな音だった……いや、違うな、水ではなく、何か乾いたものが動くような……
 ぱち、と瞼を開いてみる。最初自分が何処に居るのか分からなかった。見慣れない天井。いつもの宿ではない……そうだ、俺は昨日、評議員から戴いた家でセラーナと晩酌をして……
「……それで、どうなったんだっけ?」
 思わず口に出す。記憶がない。全く何を話したのか覚えてない。
 とりあえず起きようと身を起こすと、頭がずきん、と痛みを訴えてきた。
「ってぇ……二日酔いかよ」
 頭を押さえつつ、辺りを見回すと、セラーナがこちらを凝視していた。彼女の手には箒が握られてある。ざぁ、ざぁという音は床を掃く音だったのか、と今更ながら納得した。
「随分よく寝てましたわ。もうお昼近いんですのよ?」
 セラーナがいつもどおり、呆れた様子で言ってのけた。俺が寝てる間室内の掃除をしてくれていたのだろう。昨夜見たうっすら積もっていた埃は全て取り除かれ、テーブルやコップは拭いたり洗ったりした跡が見受けられた。一人でやってくれたのか。
「すまない。掃除してくれてたんだな。ありがとう」
 言うと、彼女は不思議な事に、ついと顔を俺から背けて、
「……暇だからやっただけのことですわよ。朝ごはん、食べますわよね。……もうお昼ですけど」
 おや? と思う。彼女の態度が一晩で妙に余所余所しく思えた。まさか、俺昨夜何かまずい事でもしたんじゃ……
 顔が青ざめた。さっと全身を見るが、着崩れた様子はないし特におかしなところも見受けられない。……よかった。襲ったとかじゃさそうだ。もっとも彼女を襲った所で返り討ちにされるのは間違いないだろうが。
「ああ、……戴くよ」
 ベッドから起き上がり、椅子にかけてある鎧下に腕を通しつつ答えると、彼女はこちらを見向きもせずキッチンのほうへと歩いていってしまった。相変わらず、態度がおかしいままだ。
「……何かまずい事言ったかな…」
 謝るべきか……と思ったが、妙にそれもおかしい気がした。何を言ったか覚えてないのに謝るのは相手に失礼な気がする。……まあいいか。いずれ元に戻るに違いない。
 鎧を着込む前まで着替えると、俺は彼女が準備してくれてるであろう食堂へと歩いていった。

「………あの様子では、覚えてないようですわね」
 一人ごちるセラーナ。ちらりと寝室の方を見るが、彼は黙って着替えているだけだった。心なしか顔に疑問符を浮かべた様子で。
 時間はまだある。酔った勢いではなく、素面のときに本心を見せてくれるまで待ってもいい筈だ。
 彼女は一人納得し──その時になったら、答えを用意できるのだろうか、と先のことを少しだけ不安に思ったりもしながら、ジュリアンへの朝ごはんを並べるべく、器をテーブルに置いた。

※前日記「One day Dovakiin」を参照。

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 少し長すぎましたorz
 長すぎた上に自キャラマンセーな話ですいません><

 で、また自キャラの話ですが、どばきんさん(ジュリアン)はいまだ独身ですw
 いい加減ケコーンしてもいいんですけどねw
 ケコーンするならセラーナ一択(MOD入れないと無理だけど)なので、もうそこは変わりませんw
 まあ今回はそんなのを若干含みを持たせたネタになっちまいましたがorz
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 で。話変わって。
 本日は例のイベント参加日でした。
 こないだから載せてたラミカ絵が完成したので載せておきます。

 思いの外好評で、国内外からも評価を戴いております。ありがとうございます。
 今回のイベントではさっぱりでしたが(しょうがないっちゃしょうがないんだけどね)、夏コミ受かればまた頒布するので、その時は是非お手にとってみてください。

 もうじきコミケ合否の季節ですね。今年も受かってスカイリムとSFIIIの新刊出せるといいなあ。

 最後に最近のセラーナたんの服をばw

 今まで可愛い系だったので、オトナ系に変えてみました(笑)
 ちなみにこの服、ノーパンなんです・・・モロ出しです。アレとかアレとか(笑)
 可愛い服もよかったけど、大人な感じの服も似合うセラーナたん。
 着せ替えプレイが最近の主流です(笑)

 ということで本日のブログはここまで。
 また定期更新日に^^

 相変わらずですが話の感想とかお待ちしてます。涙と流して喜びます!!w

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