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SkyrimとFallout4・76の二次創作メインブログです。 たまにMODの紹介も。
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09.14.09:04

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  • 09/14/09:04

01.30.22:48

ご報告。

ども。
 今日はたいした更新もないので告知だけ。

 前回の日記で告知したドヴァ×セラ小説がHPの方で公開開始になりました。
 とはいえ、まだ触りの部分しか書いておらず、だらだら前回の日記のイメーヂ図に近づく伏線として書かれてるだけです(笑)
 なのでまだまだ読む必要は皆無なんで(爆笑)気長にお待ちください。
 まだそこに行き着くまでに相当時間も砂も吐きそうなので(爆
(HPはリンクの方にあります。スラップスティックアポカリプスという名前です^^)
 
 とりあえず簡単にですが告知。
 次はバレンタインSkyrim2014イラストを載せられたらなぁ、と思ってます。
 セゲいちの準備もしなくちゃいけないのですけどね><

 では。次こそマトモなSkyrim日記を上げます・・たぶん・・・

 余談ですが中の人、インフルにかけられた(笑)かもです。
 当ブログをごらんの皆様も体調不良に気をつけておすごしください。

 ではまた。

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01.24.00:47

さすがにこっちじゃ載せられないので


 ども。
 今年になってからドヴァ×セラ熱が加速してってる俺です(爆死
 とはいえ、さすがにSkyrimメインブログでそれを言うのは
 ものすごく恥ずかしい(&申し訳ない
 訳でして(笑)
 え? 冬コミやDL販売でドヴァ×セラ本売り出してるのに何言ってるのお前? とか思われたらアレですが(滝汗)
 

 まあいいや、前置きはおいておこう。
 そんな訳なんで、ドヴァ×セラ話をホームページを活用させて載せる次第になりそうです。
 ええ、勿論ホムペに載せる方は18歳以上の方限定になりそうな話を描くつもりなのでその時点でお察しくださいなのですが。
 上の超激へったくそでめっさ雑な絵(全てにおいてそうなんだけど)
 はそんなエピソードのラフイメージ(一部分)です。
 大体自分は頭の中で話をまとめるとそれを絵に起してイメージを図る場合が多いんでコレもその一つ。何で包帯巻いてるかは後日HPの方でちょろちょろと載せていくことになるとして。

 え? 「サルモール大使館殺人事件」はどうするのかって?
 そっちはそっちで既にイメージが固まってるんで俺の体調と時間と機嫌がいい時にじわりじわりとアップ予定。
 ただ、あのイベント(外交特権)での参加者が全員割り出されてないので、そこをどうしようか現在考え中。
 なのでもう少しお待ち(誰も待ってないだろうが)くださいませ。

 けど多分HPに載せる方の話のが砂吐いて死にそうな展開になりそうなんでこんな事ココで告知していいんかどうか頭抱え中・・・
 早めにちょろちょろやっていきたいですが・・・ねぇ・・・
 
 余談ですが、中の人はエロというモノを描いた事は(いちゃラブ程度はあれど)一度もございません。よくそっちでこのブログに飛んでくる方もちらほーらいらっしゃいますけど、モロとかマルとか一切描(書)いた事はないです。おかしいだろ野郎の癖に、って思われるかもですが、そういう野郎もいるんだよ、ってことで(汗

 ……何が言いたかったんだ今日の日記は(爆死
 まあ、HPも改造しつつ見やすくなるよう頑張ってるんで、そういう努力も含めてそっちでも色々展開していきますよと、ただそれが言いたかっただけ(大爆死

 次はマトモな日記描き…いや書きます……反省。
 とりあえず上げたときまたこちらで告知しますので(今行っても今回告知した小説は載せて無いのであしからず)
 ではまた。

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01.17.02:05

One day,Dovahkiin

過去日記「ある日のどばきん」の続きです(笑)
 
 
 
 スカイリムの中心部に位置する都市、ホワイトラン。
 その城下町に位置する平野地区。一般市民が住める地域として、その中心には広場があり、毎日多くの人が行き交う憩いの場。
 毎日多くの人が行きかう場所というだけあって、そこかしこに立ち止まって屋台の商品を見る者、旅人風の者、露天商のような井出達の者、飛び交う威勢のいい声。常に喧騒が絶えない場所となっている。
 ひとたび路地裏に入れば、女性がたむろして井戸端会議を繰り広げていたり、みすぼらしい身なりをした者が辺り構わず道行く者にセプティム金貨をせびったりと、色んな光景が見れる。それがまた、ホワイトランの人口の多さを象徴付けてもいた。スカイリムの中でも比較的降雪量が少なく、かつ交易の盛んな都市だ。多くの人が集まるのも無理はない。
 最近そんなホワイトランで、一つのウワサが流れるようになった。
 それは浮いた話が全く一つ出たことない堅物男に、最近ある女性が一緒に居る、これはもしや脈ありかナシか? ──そのような他愛ない噂話……

「久しぶり、フルダ。最近顔見せなくて悪かったな」
 ホワイトランの中心部に位置する酒場兼宿屋、バナード・メア。
 扉を開ければいつもと変わらぬ様子に俺はほっとため息をついた。煌々と焚かれた暖炉、吟遊詩人が吟唱する姿、それに合わせて手合わせをする酔漢達──何も変わってない。
 フルダは名前を呼ばれてこちらを向きしな、突然ぱっ、と表情を変え、
「ジュリアンじゃない、久しぶりね」
 なんか気味悪い位にニコニコ笑いながら話しかけてきたので、思わず俺は常日頃の癖でおや、と訝しんでしまう。
「……あ、ああ……」
 心なしか彼女の視線は俺ではなく、俺の後方──所在無く辺りに視線を彷徨わせているセラーナ──に向けられているのが分かった。そういや何度かセラーナを連れてバナード・メアを訪れたことはあれど、セラーナを紹介したことはなかったし、フルダも彼女に対して特に興味を持った様子もなかったので気にしては居なかったのだが──なんだこの態度の変貌は?
「セラーナが、どうかしたのか?」
 こちらから水を向けてやると、フルダは俺に顔を向け、ますますニコニコした顔つき──正確に言えばにやにやの方が合ってるかもしれない──になり、とんでもないことを口に出した。
「セラーナちゃんっていうの? あなたの伴侶の名前?」
 え? 
 ……今、なんっつった? 伴……侶? 誰の? ──まさか、俺?
 豆鉄砲を食らうとこういう顔になるのだろう、突然出た言葉に俺は一瞬理解できず、口を開けて喋ろうにもぱくぱくさせるだけで言葉が出てこない。
「ジュリアン、どうしたんですの?」
 俺の様子がおかしいことに気づいたのか、セラーナが近づいてきた。なんか厄介な誤解を招きそうだったので今俺に話しかけるな、と言う前にフルダの方が声を上げた。
「セラーナさん、というのね? ジュリアンの何処が気に入ったの? 出身はどちら? いつ結婚したの?」
「だああああっ! 結婚してない! 結婚なんてしてないぞ俺は!!」
 やっと声が出せた。しかし出したタイミングがとんでもなくまずかった。
 バナード・メア中にフルダの「いつ結婚したの」という声が響き渡った後だったから、俺の声なぞ照れ隠ししているんだろう、程度にしか聞こえなかったようで、いっせいにカウンターにやってくる常連客達。まあ俺も常連客なんだけど。
「ジュリアン、結婚したのか?」
「なんてこった、結婚祝いしてやるから酒おごってくれよ」
「照れるなって、誰しも結婚するんだから」
「素晴らしい! タロスに栄光あれ!!」
 よく分からないものも含めた野次があちこちから飛び交う。だから結婚してないっての! 俺は何度か声を張り上げてそう説明するが……上手くいくはずが無いのは明白だった。
 常連客はひとしきり俺とセラーナを勝手に祝福(?)したのち、暖炉と併設に置かれてある長椅子に戻り、
「ドラゴンボーン、ばんざーい!」
 などと意味不明なことで乾杯を上げていた。酔ってる奴に説明なぞ馬の耳に念仏と同様だ。最早訂正する気すら起きない。
 しかし誤解は解かなくては。俺は事の発端を引き起こしたフルダに詰め寄った。
「フルダ、俺は結婚なんてしてない。セラーナは旅の連れだ、彼女とは……」
 何もない、とはどうしても言えず、そのまま言葉は続けられず途切れてしまう。ああ、くそっ、俺もまだまだ人間出来ていねぇ。
「あら、そうだったの? 最近よく噂になってたのよ、あんたとセラーナさんが一緒に歩いてる姿をもう何回も見てる人が多くって。だからきっとあんたの伴侶だって」
 誰がそんなデマ吹き込みやがった。ただじゃおかねぇぞ……。
「まあ、確かに……セラーナとは長いこと旅の連れとして一緒に行動しているが、お互い独身だよ。結婚はしてない」
 俺の言葉だけじゃ信用できないのか、フルダはちらり、とセラーナの方を見ると、彼女も同意だ、と言いたげにこくりと頷いてみせる。それを見て納得したのか、フルダははぁ、とため息を一つつき、
「ああ、残念ね……やっとジュリアンにも浮いた話が一つ出てきたのかと、平野地区中その話で持ちきりだったのに」
 人が居ない間に勝手に話を捏造しないでもらいたい。……しかしそこは酒場の女将と言うべきか、彼女の観察眼は俺の内心を見逃してはいなかったらしく、
「でも、ジュリアンはセラーナちゃんが好きなんでしょ?」
 どきっとした。セラーナに聞こえてやしないか思わず彼女の方を見やるも、セラーナは相変わらず気だるそうな態度で、フルダから手渡されたミードのジョッキを両手で持ってちびちび立ち飲みしているだけだった。聞こえなかったようだ……やれやれ。
「………違う
 ぼそっと小声で言ったのでフルダは聞こえないようだった。同じ言葉を繰り返し言うが、彼女はにやにや笑いながらこちらの内心を見透かすように、
「あんたはずっと一匹狼で行動してきたじゃない。それが誰かと行動を共にするなんて、しかも女性でしょ? 普通気づくわよ。よほど彼女はジュリアンの心に何かを落としていったようね。結婚するなら式に出るから呼んで頂戴ね」
 まだ言うか……。伊達に何十年と酒場を経営してきた訳じゃなさそうだ。こういう浮いた話も何度と無く聞いてきたのだろう、年の功、と言ったら怒られそうだが、フルダの言っている事はあながち間違いではなかった。確かにセラーナは俺の心に何かを落としていったさ。出会うきっかけがたまたま俺だった、としても……。
 しかしこんな事言われてばかりで、俺はセラーナにどう顔向けしたらいいんだ? 勘違いされるわ、伴侶と言われるわでとんだとばっちりだ、とでも思われていたら……。
 カウンター前で一人悶々と考えている中、こちらに近づいてくる足音が一つ、俺の背後で立ち止まると、甘ったるしい声色を使った声が耳に飛び込んできた。しかしそれは俺に対してではなく、俺の傍らに居るセラーナに。
「お嬢さん、こんな男に貴女のような人はもったいない。どうです? 私はミカエル。バナード・メアお抱えの吟遊詩人です。……貴女の為に歌を一曲歌ってもよろしいでしょうか?」
 俺には一生かかっても言えないような、歯の浮いた台詞が軽快に聞こえてきたので思わず振り向いてみると──当の
ミカエルがセラーナに対して一輪の花を目前に突き出し、口説いているポーズを取っていた。
 当人を目前にしてこんな男、だって? お前にこんな男呼ばわりされる筋合いはねぇよ。内心毒づく。苛ついた感情がつい顔に出てしまう。
 しかし口説かれている当のセラーナはミカエルの言葉なぞ目もくれず、ミードの入ったジョッキを口に運びつつ、俺をじっと見つめると、
「……どうかしたんですの? 顔が赤いですわよ」
 などと言うもんだから、フルダがははっ、と声を上げて笑った。
 思わぬ所に伏兵現る──まさにその通りだ。予想すらしてなかった反撃を食らいこちらがうろたえてしまう。貌から火が出る位、赤くなるのが自分でも分かった。
 俺はどうすりゃいいんだ! 立つ瀬がないとはこの事か!
 地団太を踏みたい気持ちを一心にこらえ、精一杯の平常心を保ち、俺はセラーナに「なんでもない」とだけ言い残して俺はバナード・メアを飛び出した。
 扉を閉め、セラーナが追ってこれないよう後ろ手でぎゅっとドアノブを掴んだまま、俺は扉にもたれかかった。喧騒から離れ一人夜風に当たっていると、火照った頬にひんやりとした空気が気持ちいい。
 今はまだ分からない。いずれ時がきたら言おう。そのときはまだ──先でいい。
 
  今夜もバナード・メアは平和である。

 翌日、衛兵に
「結婚式はいつするんだ?!」
 と言われて、つい叫んだら怯えさせてしまったのは……また別の話だ。


 なんだこの話(笑)
 しかもまあ夜中に勢いで書いてしまいました。
 昔の日記から引用を得て書いてます。なので昔の日記「ある日の~」を読むとまた違った感じが出てていいかもしれません。

 平日の真夜中に変な話を投下してすいませんw しかも雑。。。。手直しあったら明日以降ちまちま直します。勢いで書くと絶対誤字脱字が多いだろうから><w
 ではまた次のスカイリム日記で!
(1/17 14:00過ぎ 若干加筆・訂正を加えてあります)

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01.14.22:32

暫定的ではありますが・・・

最近よくブログ書いてる俺です、こんばんわ。
今日は報告と宣伝(?)のみなので手短に。

まだ暫定的ではあるのですが、スカイリムの同人誌をDLサイトにて販売することになりました。
色々考えて一時は諦めようと思ってたんですけど、いろんな方の意見を聞いて、保守的なままでもいいけど新しいことを挑戦してみてもいいんじゃないのか、という意見もあって、損がないなら何でも試してみようと決めてDLサイトに委託をした次第です。

自分は同人活動を始めて今年で18年目になります。
アナログだった活動からデジタルが目立ち始めて数年、マイナージャンルだけで活動してたのでDL販売とは殆ど無縁でした。
スカイリムの本を出すようになってから、そういうのもいいかもだけど…今更なぁ……と保守的な考えを持ち続けていたのですが。
保守的なままだと何もかもがそこでストップしてしまう気がして。
そういう意見を聞き入れて取り入れていくのも、活動的にはなんら支障はない、けどやっぱり自分は対面販売が一番好きなので(アナログ時代から活動してるんで、人とのコミュニケーションを取るのが好きなんですよね。自分と同じゲームや作品が好きな人ならなおさら話しかけたくなりますね)、イベント参加はやりたいだけやり続けますし、紙の本を出すことも今後も続けると思います。ネットという便利なものは、一足も二足も手間を飛び越えるものであって便利ではありますが、やはり俺は人と話してそっから友達や知り合いという輪を作っていきたい奴なんで、あくまで暫定的公開としておきます。

リンクのところと、左側カラム部分にサイトバナーを貼っておきましたので興味がある方は是非ごらんになっていってください。見てくれるだけでも俺は嬉しいので^^
今後の動向如何では、今迄出した既刊もDL販売にしようかと検討中です。
何かわからんこととかございましたらご連絡なりコメント残してやってください。

ではまた次のスカイリム日記で!

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01.13.22:31

吟唱するは雪の精か ──サルモール大使館殺人事件(2)

※「眠れる狂気──サルモール大使館殺人事件」の続編(チャプター02)です。
初めて読まれる方は→からお読みください。リンク(10月くらいの記事です)
スカイリムの二次創作(メインクエストアナザーストーリィ)です。その手のが苦手な方はブラウザバックでお戻りを。


「随分と遅い到着じゃないか。いくらなんでもぎりぎり過ぎる……開催日前日にやってくるとはな。一体今まで何してたんだ? デルフィンには一ヶ月以上前に封書を送らせていた筈だが? 今日来なかったら計画は全ておじゃんになってた所だぞ?」
 協力者がソリチュードの酒場「ウィンンキング・スキーヴァー」に居る──そいつに会い、指示を仰げ──
  第三者に読まれても内容を汲み取れないよう、端的に書かれたデルフィンからの手紙に書かれてあった人物は確かに酒場で俺を待っていた。──開口一番、言ってきた言葉は先程の通り。
「しかもなんだ? お連れ付とは聞いてないんだがな」
 セラーナの方を一瞥し、舌打ちを一つ。気分を害しやしまいかとこちらがひやひやしてしまう。
 マルボーン、と言ったか。見た目はエルフだが彼は自分の事をボズマー、そしてサルモール大使館の密偵だと言ってのけた。エルフにもいくつか種類があり、ボズマーはエルフの中でも弓術に秀でた者たちという程度しか俺も知らない。長い耳は他のそれ同様だが。
 何故サルモール大使館の密偵が俺達に協力してくれるんだ、と聞くと彼はしばし黙り込み、「アルドメリ自治領のやり方が気に食わないだけだ」としか教えてはくれなかった。
 マルボーンの、自分に対しての悪態に彼女が反論したらと思ってはいたが、セラーナは黙って俺の斜め後ろに立っていた。言われてばかりじゃ話が進まない。俺は今日何度目かのすまないを彼に言ってから、
「いい加減話してくれないか? 作戦の内容は何なのか、サルモール大使館がどこにあるのかも」
 話を促すと、しょうがない、といった様子で彼はやや茶色い髪に若干銀色が混じった髪をしごきつつ、ぽつぽつ話し始めてくれた。
「……そうだな、時間もないし。とりあえず概要をざっと話すとしよう。
 あんたが何者か分かっての事だ。いいな? ──デルフィンから話は聞いての通りだ。あんた達にはサルモール大使館に向かってもらう。俺と一緒にな。──そこで目的の情報を得て脱出するまでが作戦だ。俺はあんたを大使の部屋まで連れていく。そこで何をするのかはお前たち次第だ。勿論見つかったらお互いタダでは済まないだろう。
 パーティは明日だ。厩舎の前に馬車を用意した。それで向かう。──ああ、あと、装備品は俺に全て預けてくれ。大使館前でボディチェックされる際、武器を携帯されてたら入ることすら叶わないからな」
「全部預けるのか? 武器以外の物も?」
 鸚鵡返しに問い返すと、当然だろうとでも言いたげにマルボーンは肩をすくめてみせた。
「当たり前だ。いいか? あんた達はこれから一時、冒険者風情ではなくて地方貴族の一人になってもらう。冒険者がのこのこ大使館に向かったって追い払われるだけだという位、わかっているだろう? ──身なりだけ整えてもあんたから出てくる隙のないオーラは隠しようがないが、こちらがしっかりお膳立てしてあるから後はあんた達がしっかりバレないようにするだけだ。分かったか?」
 釘を刺すような言い方で凄んでみせたようだが、彼の交渉スキルが未熟なせいか全く恐怖を感じさせない。今は彼に従うしかなさそうだ。俺は黙って首肯して見せた。
「おっと、そこの連れもだ、預けるのは明日、馬車に乗る前でいい。──何か質問はあるか?」
 お前もだよと言わんばかりにマルボーンはセラーナに向けて顎でしゃくると、彼女はふん、と鼻を鳴らしてそっぽを向く仕草をした。……待てよ。
「セラーナを連れて行ってもいいんだな?」
 彼女の方へやや顔を向けながらマルボーンに聞くと、彼はかまわない、と言った様子でひらひらと手を振って見せた。
「ああ、構わん。むしろ女連れのほうがいいかもしれん。夫婦役ならよもや探りを入れる輩だとは思われんだろうし、カムフラージュの役割を兼ねる事にもなるしな。それでよければ、だが」
 そう言いながら俺とセラーナ、交互を見る。俺はともかく、セラーナは……と窺うように彼女を見ると、「構いませんわ」とだけ返事を返した。
「じゃあ決まったな。今夜はここに泊まれ。明日朝、厩舎に来い。──じゃあ俺はこれで失礼する。一人分余分な荷物が増えちまったからな」
 何の事かは分からないが、セラーナの事を言っているのは明白だった。マルボーンは椅子から腰を上げると足早に酒場を出て行った。彼の態度がカリカリしていたため、俺達は座ることすら許されず終始突っ立ったまま話を聞いて終わった形になってしまった。遅れたのはこちらのせいだから仕方がないとはいえ、なんだかばつが悪い。
 ウィンキング・スキーヴァー一階はホールのように開けた場所に丸テーブルが点在し、囲むように椅子が置かれている。二階は宿となっており、そこらへんは他の一般的な宿と大差はない。セラーナを一旦、その場に残して俺はカウンターへ向かい、主人に一泊分の宿賃を支払い、ついでにミードの瓶とグラスを二つ拝借してテーブルへ戻った。
「けどセラーナ、良かったのか? 俺と……夫婦役で潜入する、なんて?」
 椅子に座り、グラスに琥珀色の液体を注いでセラーナへと渡す。自然と窺うような聞こえ方になってしまったかもしれないが、彼女は黙ってミードを一口含み、ほっと息を吐いてから、
「別に。──私にはジュリアン、貴方の方がそれでいいのかと思いましたけど」
 相変わらずつまらなさそうに言ってのけた。もしかして来る前にホワイトランで話したことを思い出しているのかもしれない。
「そんな事はないさ。セラーナは吸血鬼のお姫様だから、俺より物腰は優雅だから周りから変に思われる事もないだろうし……」
「……吸血鬼のお姫様、って言い方やめて頂けませんかしら?」
 しまった、気分を害させてしまったらしい。
 セラーナは俺と行動を共にするようになってから、世間を知るようになったせいか、人と接する機会が増えたからかはわからないが徐々に態度が軟化していった。出会った頃はいかにも自分は位が上の者だと言わんばかりの上から目線だったのに対し、現在はそういう事を口にすると嫌悪感をあらわすようになっていた。
 それが何故かは分からない。けど──それは俺が影響しているのだろう、とヴァレリカは以前、俺に言ったことがある。あれはソウル・ケルンで彼女を見つけた時だったか。セラーナの態度が以前のそれでない事に母親はいち早く察し、俺に対して何かしたのかと言って来た。
「何かって──随分含みを持たせたような言い方するな。何もしてないぜ。彼女を目覚めさせたのが俺だった、それだけだ」
 ……みたいな言い方をした覚えがある。それで何を納得したのかは分からないが彼女は俺にセラーナを頼むと言ったんだった。
「悪い悪い。……俺は嫌なんて思ってないぜ。むしろ、嬉しい位だったりしてな」
 ぽつりと本音を漏らす。しかしそれを聞いてなかったのか、セラーナは黙ってグラスを傾けるだけだった。

 翌日、朝。
 待ち合わせの厩舎前に行くと、既にマルボーンは馬車の御者台に座って俺達を待っていた。そしてその隣の突っ立っている、もう一人──
「ジュリアン!」
 甲高い声に思わず身をすくめる。声の主はすぐ見当がつく。
 擦り切れた皮製の鎧を着込み、髪は金髪、やや肌は豊麗線が目立つもののそれを気にしてか髪は後ろで一つに束ねており、腰には剣をさしている。いつもの姿である──
「よ、よぅ……デルフィン」
 片手を上げて挨拶のポーズを取ったが、そんな事で天下のブレイズが誤魔化されるわけがなかった。
「なにが、よぅ、よ! あなた一体何してたの? 痺れを切らして手紙を送ったらその手紙も読まれたのが一昨日って言うじゃない! 私が周到に用意を重ねていたのにあんたときたら──」
「ま、待った待った! 俺だって色々……調べてたんだぜ。色々と」
 苦し紛れの言い訳をする。あまりの様相に傍らで突っ立っているセラーナはぽかんとした表情を浮かべていた。俺がここまで返答に窮する姿を見たことなくて驚いているのかもしれない──
「……まあ、間に合っただけ良かったと思うしかないわね。時間も少ないし。はい、これ」
 そう言ってぶっきらぼうに手に持った袋をこちらに突き出すデルフィン。何だこれ?
「マルボーンから聞いてなかったの? ──ジュリアンにはこれから貴族の一員となってもらうって?」
 何を聞いてたの、と言われそうだったのであわてて頭を縦に振る。
「分かったらさっさと着替えなさい。──ああ、それと、そこの……えーっと……?」
 セラーナに向かって指を差すデルフィン。名前を教えるとデルフィンはこっち、と厩舎一角の建物に連れて行かれた。そこで着替えさせられるのだろう。男は黙って外で着替えろ、って事か。まだ夜が明けて日差しも少ないってのにご丁寧なことで。
 袋の中に入っていたのは上等の上着と、同じ色のスラックス、これまた立派な革靴が一足入っていた。鎧を脱いで上着を纏い、スラックスも同様に着替える。まだ夜が明けて間もない為、人気がないのが幸いだ。こんな所衛兵に見つかったら何言われるか。
「よしっ……出来た。これでいいんだよな? マルボーン?」
 着替えが終わったのを伝えるように、御者台に座っているマルボーンに声を掛ける。彼はすぐに振り向き、しかし俺の姿を見て顔をしかめた。何処かおかしな着方したか?
「ああ、違う。服装はいいんだが……ちっとは髪型を整えろ。いかにも寝起きってのが窺えるぞ。こっち来い」
 髪型ねぇ……貴族はそこまで気を払わなけりゃ気がすまないのかね。やれやれとマルボーンの座っている御者台まで歩いていくと、不躾に髪に櫛を当てられ、そのままぐい、と引っ張るもんだから毛根が一気に悲鳴を上げた。
「っててて! 何しやがる!!」
「何しやがるじゃねえ! ぼさぼさの髪で行ってみろ、服と頭がちぐはぐでお前笑われるぞ! 俺だって好き好んで野郎の頭なぞ櫛梳かしたくなんかないんだからな! ったく」
 何を言っても反論されそうなので俺は憮然とした態度のままされるがままになっていた。 がしがしと頭皮まで削られて痛いったらない。しかしそれも数分後──マルボーンの手がようやく止まった。
「……まあ、こんなんでいいだろ。どうせパーティの途中に抜け出すんだ。ある程度整ってる程度でいい。ほら、鏡見てみろ」
 悪態つきながらマルボーンはこちらに手鏡を手渡す。見てみると──ものの見事に髪が整っていた。髪なんぞさほど気にもしたことがなかったから彼の仕立てには思わず舌を巻いた。さすが大使館で働いている、って所か。
「お待たせ。こっちも出来たわよ」
 デルフィンの声に振り返ると、セラーナが瀟洒な衣服に身を整えてデルフィンの後ろに立っていた。髪型は元々整ってる為然程弄った形跡はない。マルボーンが昨日一人分の荷物が、と言ったのはやはりセラーナの衣服だったようだ。
「ぐずぐずしてる暇はないわ。さあ馬車に乗って。しっかり情報をかき集めてくること。いいわね?」
 デルフィンの追い立てる声を尻目に、御者台にいるマルボーンに俺とセラーナは手持ちの武器と装備品を全て預けた。彼は御者台脇に置かれたチェストに全て放り込むと、
「出発するぞ、あんた達二人は荷台に乗れ」
 ぶっきらぼうに言い放ち、俺達が荷台に座るのを確認してから、彼は隣に座っている御者に馬車を出すように促す。御者が手綱を引っ張ると、よろよろと馬車が動き始めた。
「やれやれ。こんな身なりにさせられるとは世も末だよなぁ、セラーナ?」
 どうせ似合ってない、って言いたいんだろうとわざと促したのにも関わらず、
「馬子にも衣装という言葉もありましてよ」
 ……それって褒めてるのか? けなしてるのか?
 心なしかセラーナはこの展開を楽しんでいる様子だった。知らない場所に行くのは楽しいのかもしれないが、俺達はこれから大使館をうろついて必要な情報を集めなくちゃいけないんだぜ、本来の目的を忘れちゃいけない。
 
 不安と期待を併せ持ちながら馬車は大使館へとひた走る。
 その先に起こるであろう、殺人事件なぞよもや想像すらできずに──。

-------------
数ヶ月ぶりにやっと続きが出せました。サルモール大使館殺人事件第二チャプターです。
けどまだ導入部分の続きで、ここら辺は殆どメインクエストをなぞらえただけなので別に読まなくてもいいような書かなくてもいいような……と思いましたが^^;

多分次辺りで何かしらアクションが起こるはずです。気長にお待ちくださいませ。
まだ全然概要にも入ってないしなぁorz

サブタイが意味不明でこれまたすいませんorz
それとデルフィンがややヒステリックな設定でこれまたすいません(多分これはパーサーナックスを殺せというクエストが多分に影響しているに違いない)……。

ところでマルボーンってこんなに大雑把な言い方してたっけ……間違ってたらごめんよぉぉぉぉ(嘆

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