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スカイリムの攻略とかあまり役に立たない日々のプレイ日記をだらだらかいていくつもりです。

雪と氷とドラゴンと。

   

眠れる狂気──サルモール大使館殺人事件(1)

「……どういうことだ? これは?」
 誰かが目の前の光景を前にして震えた声を上げた。
 夜が明けたばかりの寒空の中、数人の男女が身じろぎもせず突っ立っている。
 外の空気は凍て付く程の冷気が漂っているにも関わらず、それを更に上回るかの如くその場に佇む者達の心に宿るは──恐怖、それと共に忍び寄ってくる見えない敵への不安。
 彼らは中庭に突っ立っていた。中庭というと大抵、花壇があったり芝生が敷き詰められていたり小さな池があったり──そんなものを想像する者が多いだろうが、俺達が今居る場所は山頂部分に程近い山奥。それも、常に雪が降り続く雪山ときた。
 そんな場所にある館の中庭なもんだから、勿論花壇もなければ芝生も敷き詰められていない。降り積もった雪が山になっていたり、それらが堆積して凍りついた氷塊しか目に入ってこない、殺風景な中庭だった。
 灰色の雲と白い雪、時折大地に落ちる太陽の光に照らされてきらきら光る氷──殆どが灰色と白色でしか覆われてない館の中庭に、普通ならあり得ない色がその場に居る全員の目を釘付けにしていた。
 赤い血が花のように点々と散らばり、そしてその先に赤く染まった血の池──池の中心に横たわる、ヒト。
 エルフかノルドかは判別がつかなかった。うつ伏せで倒れているのと、大地に根が張ってしまったかのように動こうとしない人々を目の前にして、自分が率先して動こうとするのは憚られた。目につくような行動をする訳にはいかない。
 雪が降ってきた。雪──目の前に倒れているヒトもまた、身体に雪がうっすら積もっていた。倒れて数時間は経過している。つまり、夜中に何者かが殺した──そういうことだ。
 ここはサルモール大使館の中庭、本館と離れをつなぐ中庭の一角。
 俺は、サルモールがドラゴンの復活を企てているのかもしれないというデルフィンの予想を受けて、潜入しただけに過ぎない。彼らが何らかの情報を持っているのか、そしてその情報を掴んでおさらばすればいいだけだった。
 それだけだったのに、まさか殺人事件に出くわすとは──


「ずっと探してたんだ、あんたに直接届けるものがあってね」
 事件が起こる数日前、ホワイトラン。
 俺は一仕事を終えて数ヶ月ぶりに戻って城門をくぐった。変わりない町並みとやや離れた場所から聞こえてくる商人の意気のいい声。何も変わった様子はなさそうだ。
 しかし俺がこれから入るであろう、家の前に突っ立っていた男がこちらを見ると、はっとした表情を浮かべてこちらに近づき、先程言われた言葉を端的に呟いてから鞄からよれよれに折れた封書を差し出してきた。
「え? 俺?」
 思わず自分で自分を指差して確認してしまう。勿論とばかりに相手はこくりと頷いて、
「ああ、あんたさ。あんた、ジュリアンだろ? ずっとそこの家──ブリーズホームって言うんだ? ──で待ち伏せしてたんだけど、全然戻ってこないからもう探しに行くしかないんじゃないかって諦めてかけてたところさ。ようやく渡せるよ。じゃ」
 こちらに有無を言わせる暇を持たせまいと相手はぐい、と俺の手に封書を押し付けてからそそくさと去っていった。
「随分な渡し方ですのね、まるで押し付けていったかのような?」
 傍らでその様子を見ていたセラーナがぽつりと言いながら俺の手に握られている封書を見て、
「開けてみたらどうですの? ……まぁ、ジュリアンの名前をしっかり言ってましたから、人違いということはなさそうですけど」
 興味深そうに言った。それもそうだなと、俺は封を開けて手紙を取り出す。中身は封筒同様によれよれではあったがインクが滲んでいたりはしていなかった。
「デルフィンからだ……」
 手紙にはサルモールがドラゴン復活を企てている可能性と、それを調査しに大使館に向かえ、とだけ書かれてあった。協力者がソリチュードに居るから協力を仰げ、とも。
 カイネスグローブでの一件の後から、暫く俺が姿を見せない──見せたくないといった方がいいかもしれないが──せいで、彼女は一人で勝手に調べを進めて立ち寄りもしない俺にしびれを切らして封書を配達人に渡したのだろう。調査後に報告する際一言二言何かしら言われる可能性が高いな、これは。
 決して彼女が嫌いな訳ではないのだが、彼女のブレイズとしての立場と、それに対する俺への態度に自分自身が気圧されてしまい、どうにも近寄り難かった。
 協力者ではあるのだろうが、協力してもらえるとしたらグレイビアードの方がずっといい、とすら思えてしまう。彼女には悪いと思ってはいるのだが……。
「サルモール大使館に向かえ、だとさ。そこで調べて欲しいことがあるんだとよ」
 手紙を封筒に戻してから、相変わらず傍らで突っ立っているセラーナにそう言った。彼女はふうん、といった様子で頷き、
「なら私とはここで別れた方がよろしいんじゃなくて?」
 などと言うもんだから、おや、と俺は勘繰ってしまう。彼女はサルモールという者達とは面識が無い筈だ。何故そんな事を言うんだ、と言うと、
「あら、私はあなたの任務に邪魔者扱いされたくないだけですの。潜入捜査するみたいですし、一人の方がよろしいんじゃなくて?」
 あっさりと言ってのけた。その返事に俺は苦笑を浮かべてしまう。わざわざ俺を慮ってくれた訳か……。
「ははっ、それはないさ。どんな事をやるかはまだ分からないが、セラーナが邪魔者になる事はまず無いよ。むしろ二人の方がかえって怪しまれないかもしれないしな」
 とりなすようにそう言って、俺は踵を返し、再び正門の方へ向かう。
 ブリーズホームで一泊してから行ってもよかったのだが、潜入捜査がいつ行われるか、肝心のことは安全を期して書かれては居なかった。
 つまり、手紙を受け取った今の時点で潜入捜査をするタイミングが何時なのか分からない──しかも俺は数ヶ月ホワイトランに戻ってきていないのだ。
 即ち急がなければならない、という式が成り立つ。この期を逃せばデルフィンに大目玉食らうのは間違いない。急いでソリチュードに向かわなければ。大使館が何処にあるかも俺は知らないしな。
門をくぐり、街道に出る。北西へ向かう道へ歩き出す。サルモールとドラゴンの関係か、彼らが一枚噛んでいないといいのだが……。
 
 嚙んでいない以上に、恐ろしい事件に巻き込まれるという事を、この時俺は予想もしていなかった………。




 ども。ご無沙汰してます。
 夏コミ終わって数ヶ月(笑)、前々から構想していたスカイリムミステリ(何処が?)がようやく書く気になったので・・といいますが、書く気になっても続きが書けるのがいつになるかはちょっと不定期なのですがorz(冬コミ受かっちゃったら書けないし……

 この場面ではまだ書かれてませんが、誰が殺されているのかとか実を言うと未定(やるならこいつかな~~……という感じではありますが)ですw
 最初は大使館での仕事の後にまた再び行く、みたいな感じでやろうかと思ってたんですがそれだとまどろっこしいのでもうメインクエに沿ったアナザーストーリィにしちゃえ! ということでこういう形になったと(爆死
 おそらくこれを読むヒトの8割がたどういうクエだったっけ? と思うかもです。実を言うと中の人もです(爆死
 まあ何人かいたのは間違いないし、ただ全員まではどうしても覚えてないので最悪、セーブデータ巻き戻して巻き戻して・・・ですね。一応セーブデータは残してありますので(笑)

 前に呟いたんですが、サルモール大使館て山頂にあって雪と氷に閉ざされて・・・なんというかまいたちの夜!!(爆死)という絶景(?)ミステリポイントな訳ですよ。推理小説大好きな中の人はここで殺人事件あると面白いだろうなーと思ってました。まあ、実際殺されかけてはいますが(ゲーム中で)
 自分がドヴァーキンと明かせない状況の中、自分が犯人ではないと自分自身だけが知っている中でどうやって推理し、犯人を追い詰めていくのか・・そういう過程が好きですが今回そこまで書けるか分かりません。終わるかどうかも分かりません(爆

 そんなアナザーストーリィをちまちま書いていけたらと思ってます。隔週になりますがお付き合いしていただけたら幸いです。
 今回はあくまで導入部分ですが;;ではまた。

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プロフィール

HN:
ジュリアン
性別:
男性
職業:
傭兵
自己紹介:
スカイリムはホワイトラン在住のドヴァキン。
現在のところ引越しする予定はなし。
中の人はヘタレですが一応同人誌作家。マイナーゲームの絵を描いてたり。
文章も多いですが一応絵の方専門。
スカイリムの絵とか描いたりフォトショでSSをレタッチしたりするのが好き。
スカイリムに影響されて2012年から英語の勉強を始め現在進行形で勉強中。
ラジオ英語を聴いているのだが、英会話教室に通いたいのに時間と金が無くて嘆いているとかいないとか。

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