忍者ブログ

SkyrimとFallout4・76の二次創作メインブログです。 たまにMODの紹介も。
04 2024/05 1 2 3 45 6 7 8 9 10 1112 13 14 15 16 17 1819 20 21 22 23 24 2526 27 28 29 30 31 06

05.06.01:39

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 05/06/01:39

03.17.22:39

ネコを探してください(Fallout4 二次創作)

またしてもFallout4の二次創作だすー
 そういう類のモノが苦手な方はブラウザバックで戻ってくださいませ。

注意)これは中くらいに長いお話の第一章です。若干キャラ崩壊とかもありますのでご注意くださいませ。


 ダイヤモンドシティは眠らない町だ。勿論、セキュリティが昼夜交代して辺りを警備しているから、という理由もあるが、24時間営業の店もあったりするせいか、この町に住む者たちは昼夜問わずマーケットで見る事が出来るため、眠らない町と言っても差し支えないだろう。昼夜を問わず辺りに目を配らせれば大抵、ダイヤモンドシティ・マーケットをぶらつく誰かの姿を見かけるし、マーケットの中心にある巨大な尖塔ともよべき煙突の真下にある、プロテクトロンのタカハシが作るパワーヌードルを求める者も多い。
 そんな不夜城とも呼べるダイヤモンドシティでは、連邦一の巨大都市と謳われるだけあって、小さな集落にはない事がほぼ毎日起こるものだ。窃盗、喧嘩は日常茶飯事、そしてこの町以外でも人々を畏怖させるには充分すぎるインスティチュートの都市伝説まで──ありとあらゆる問題が起きては、それを解決するかしないかはダイヤモンドシティ・セキュリティに一任されていた。
 ……とはいえ、彼らも良心でやってる行為ではない故、当てに出来ない場合が殆どだという。俺が生きていた時代に居た警察と云う役割を担ってはいるものの、彼らはただ単に身辺警護だけで、人々の問題に首を突っ込む理由もなければ、そんな面倒な事を引き受けるメリットもない。だから彼らは彼らの存在を脅かす者でも現れない限りは殆ど動かない。
「だから俺はこの町に居るんだ。この町で人の側に居て、セキュリティが出来ない事も俺ならやってのけることが出来る。つまり、人々の問題に直視できる側に居るという事さ。
 セキュリティと俺はそういう暗黙の了解の下で俺は探偵稼業を続けていられるってこった」
 そう言ったニックの顔は誇らしげで──そしてこう続けた。
「ジュリアン、あんたは射撃の腕も、近接攻撃の腕もなかなかいい。ここらじゃ滅多にお目にかかれない程にな。もし、でよかったら──俺の手伝いをしてみないか。探偵稼業ってのがあんたの性に合うかは分からんが、俺はあんたと組めるなら最高だと思う」

 ああ、勿論二つ返事で了承したさ。断る理由もないからな。
 そんな事があって、ニックの、エディーとの一件が終わってから半月位経った後、俺とニックに奇妙な一件が舞い込んできたことから、事件は始まる……。

「ちょっとブルー、なんであんたがここにいるのよ。あたしはニックに用があってきただけなのに」
 バレンタイン探偵事務所もダイヤモンドシティ同様、昼夜問わず営業しているため、昼には来ない客の姿も時々深夜帯で見かけたりすることなぞこれまた日常茶飯事だった。探偵事務所に足を踏み入れる姿を見られたくないといった奴の事情を考えての事らしいが、勿論ニックがすべてに応対するわけではなく、日中は彼の秘書であるエリー・パーキンズが対応したりしている。
 しかし今は夜が明けたばかりの朝8時過ぎ。エリーはまだ寝ていて応対に出ておらず、俺とニックが狭い探偵事務所でちびちびバーボンを飲んでいた矢先、バレンタイン探偵事務所の扉が開かれ、やってきたのは新聞記者のパイパーで、開口一番の言葉が先ほどのそれだった。
「ニックと俺は……今は一緒に行動してるんだ。俺が居ちゃまずかったのか、パイパー?」
 事情を深く言う必要もないため、そう返事を返す。若干酔っていたため口調が怪しかったかもしれない。パイパーは目を細めて俺と、次に俺の隣に居るニックに目を向けるが、彼は黙って肩をすくめただけだった。
「で? ブン屋さんが朝っぱらから突撃してくるとか、ずいぶん久しぶりの事じゃないか。最近そういう事もなくてやっと開放されたかと思っていたのに」
 ニックの口調におや、と俺は心の中で首を傾げる。昔何か彼女とあったのだろうか。……まぁ、ケロッグの記憶を辿る一件の時も彼女にはずいぶん世話になったのだが、その時もニックとパイパーの間には俺には分からない空気が漂っていた気がする。
「え、あぁ……まぁね。ちょっとニックに頼みたいことがあって来たんだけど。今、依頼ないでしょ?」
 気を取り直して、彼女は退屈そうに肩まで伸びた髪をかきあげた。そのまま受付のカウンター代わりに置かれているデスクを超えてこちら側に近づき、いくつかおいてある空いたグラスを一つ見つけて俺とニックの飲んでいたバーボンを注いだ。
「朝っぱらから酒を嗜んでていいのか? 新聞記者は──」
「夜討ち朝駆け、って言いたいの? ダイヤモンドシティだけじゃ大した事も起きないから、そんな必要はないの。それこそブルーが生きていた頃活躍してた新聞記者だったらそういう事もしていたんだろうけど」
 ぐっ、とバーボンを呷るパイパー。見かけによらず酒が強いのか。そして彼女は俺の名前──ジュリアンだ──を決して呼ばず、いつまでたってもブルーと呼び捨ててくれる。嫌いじゃないが、いい加減名前で呼んでもらいたい。
「で? 頼みたいことってなんだね」
 取り成すようにニックが声をかけた。すかさずパイパーが手帳を取り出して彼にびっ、と突きつけたので俺は内心どきっとする。
「依頼を取って来たの。その代わりといっちゃ何だけど、この事件の顛末、あたしに記事を書かせて頂戴。それ位はいいわよね?」
 依頼って何だ、と俺が言うより先にニックが、突きつけられたままの手帳を彼女の手から離し、書かれている事に目を走らせた。
「……こんな事で記事を書く程、あんたん所の新聞は落ちぶれてるのかね」
 言いながら、ニックは俺に手帳を寄越してくれたので、すかさず俺も書かれている文字に目を走らせると──
「“猫を探してください”だって?」
 我ながら素っ頓狂な声を上げたものだ。てっきり殺人とか、売人の検挙とかそんなもんかと思っていたら、尋ね人、いや、ヒトじゃないな──猫?!
 そこには短くではあるが、猫を探してほしい。謝礼は十数キャップ、依頼人の名前が記されてあった。──ホーソン。ホーソンって誰だ?
「知ってるでしょ、ニック。ホーソン邸がどういうところかは」
 パイパーがそう訊くと、ニックは返事をする代わりに首肯して見せた。俺は知らないので、「ホーソン邸って何処にあるんだ?」と聞くしかない。
「……コロニアル酒場は知ってるな。その上にある。いわば上流階級の持ち主の一人だ、と言ってもホーソンは決してそんな身振りじゃないんだがな。彼の叔母がそういうのであって……」
「ホーソンは知り合いなのよ。今朝血相抱えてやってきたもんだから事情を聞いたら猫が居なくなった、の一点張りでね。ニックにはあたしから相談しておくって言って一度お引取り願ったんだけど。……相当狼狽してたわ、あの様子じゃ」
 ニックの後をパイパーが引き取るように言ってくれたが、まだそのホーソンと云う奴の素性は分からない。
「つまり、彼の飼い猫が一匹逃げちまった、ってことか?」
 と疑問をぶつけてみたが、妙なことにニックとパイパーは顔を見合わせ、どう説明したらいいものかと考えあぐねている様子だった。
「まぁ、その、何だ……彼の家に行けば分かるだろう。ダイヤモンドシティでも指折りの奇妙な家なんでな」
 そう言ってニックは重そうに腰を上げた。
「じゃ、依頼を引き受けるって事ね? ニック。あたしも同行するわよ。一応依頼人の仲介者だし」
 先ほど記事にさせてくれって言ってたしな……。俺も黙って立ち上がり、
「その、ホーソン邸に案内してくれないか、ニック。パイパー」
 先導するように促した。

 着いてみてびっくりした──いや、びっくりというより、度肝を抜かれたと言ったほうが合っているかもしれない。
 ホーソン邸は同じシティ内なだけで、ものの数分で着くことが出来た。それはいい。度肝を抜かれたのはその、家の中だ。
 入ってみてうっと声を詰まらせた。部屋の温度が外よりにわかに暖かい……のはいい。問題はその暖かさに混じって、つんと鼻腔を刺激する糞尿の匂いに顔をしかめてしまったせいだ。
 そして室内あらゆるところに居る、猫、猫。猫だらけ。人間より猫の数が倍以上勝っているせいで足の踏み場も殆どない有り様。
「おいおい……」
 思わず声を漏らしてしまう。なんなんだこの家は? 
「ホーソン、ニックが来てくれたわよ」
 来客にも応じず、部屋の中央に置かれてあるソファーにだらしなく座ったままのこの家の家主だろう、パイパーにホーソンと呼ばれた男が顔を上げ、こちらを向く。その顔に俺は目を丸くした。
 普通にしていればいかつい男性だ。俺より年はやや若いが無精髭が伸びており、頭は角刈りで凄んで見せればそれなりに相手を畏怖させるかもしれない。しかし今はそんな様子が全く感じられず、散々泣き腫らして潤んだ瞳でこっちを見るもんだから、俺は思わず見なければよかったと内心後悔した。
「えーと……ホーソン。何があったか説明してくれ」
 そのままだとまた泣かれてしまうとでも思ったのか、ニックから水を向けてやると、
「……いなくなっちゃったんだ。ゆうべは確かに居たのに、俺の大事な猫が一匹、居なくなっちゃったんだ……!」
 言ってて思い出したのか、またしても目から大粒の涙を零した。かわいそうとも思えない。俺だってショーンの事で泣きたいと思ったことなんて一度や二度も……いやいや、今は俺の事なんてどうでもいい。
「居なくなったって言ったって、こんなに沢山猫が居るのに全部把握出来るわけないじゃ……」
 俺がぼそっとそう呟くのを耳ざとく聞きつけたのか、ホーソンはきっ、と顔をこっちに向けたかと思うと、
「全部把握しているとも! 飼い主なんだぞ、全部の猫に名前をつけているしかわいがっているんだ! それなのに一匹だけ居なくなってしまった。一匹だけ! 昨晩寝る前は確かに居たのに、朝起きてみたら居なくなってたんだ……ミーちゃんが!」
 ──熱弁を振るう(?)ホーソンを余所に、俺とニックとパイパー三人とも同じ目つき──所謂冷めた目、と云う奴だな──で彼を見ていた。
 猫好き、というのは俺がVault111に入る前にだって居たし、実際そういう奴の話も聞いたことはある。
 だが目の前に居るホーソンはそんな輩とは大分一線を越えている……気がする。
「す、すまなかった……悪かったよ。そのミーちゃん……が居なくなるまでの経緯、教えてくれないか?」
 取り繕うように俺はそう声をかけた。

 けど、猫一匹がまさかちょっとした事件に繋がるなんて、その時俺も、ニックも、そしてパイパーも……誰が予想できただろう?


------------------------------------------------

 今回からいよいよオリジナルの二次創作です。
 今までずーとクエストに沿った話を書いてましたけどwまぁ相変わらずニックさんと111のお話ですが、パイパーもちょろりと出てるし、しかもちょっと夏コミに出す話の伏線を出してたりしてますね。まぁまだ夏コミで出す小説本の文章は全く書いてないんですけどね(爆死

 ダイヤモンドシティにネコ屋敷があると知って、そしてネコが出てきたのはFO4からだからせっかくだしネコを何かに使えないかなーと思って思いついた話です。ざっとネタは考えてますがオチはまだぼんやりとしか浮かんでませんw
 まぁ人間だけじゃなくネコが居なくなってもニックなら探し当てるだろう、みたいな感じで・・・。

 しかしホーソンさん家はネコだらけですごい。
 俺一匹が関の山だわ・・あんな換気の悪そうなところでよく育てられるもんだと感心します(笑)


 けど全部同じテクスチャ(ゲフンゲフン
 もうちょっと三毛とかはちわれさんとかちゃとらとか居てほしかったなー なぁんて。

 では次回。続きをお楽しみに。
 感想感謝叱咤激励金貴金属樹木希林お気軽にコメント欄に突撃してやってください。

拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら