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スカイリムの攻略とかあまり役に立たない日々のプレイ日記をだらだらかいていくつもりです。

雪と氷とドラゴンと。

   

Sort things out

※スカイリム二次創作小説第二チャプターですが、実を言うと二次創作カテゴリの話からほぼ全て繋がる感じで続いています。苦手な方はブラウザバックでお戻りを。
大体の流れ的には一年前の話あたり「眠ることもあるのだと」辺りから読み始めると流れがわかるかもしれません。でも読まなくてもまぁ、大丈夫です。
※もし最初から読みたい方は二次創作カテゴリからどうぞ。一連の流れがつかめるはずです。たぶん。
※これは第二話です。最初から読みたい方は前回の記事「Rude Awakening」からお読みください。


 何を言われても大丈夫。そう思っていた。
 たとえ結婚を断られたって大丈夫。俺は大丈夫さ──そう自分の中だけで強がりを保っていた。……けれど。

「お願いが……ありますの。
 ヴォルキハル城に……帰らせていただけませんか?」
 セラーナの口からそう言われた瞬間、何を言ってるのか、全く理解できなかった。
 帰りたい? なぜ?
 頭の中が一方通行の矢印で埋め尽くされる。しかし、その矢印の最終はどういう疑問を投げかけてもたった一つの結論にぶち当たるのみだった。
“どうして?”
 ……一ヶ月と少し前、ミラークによる見えない力の攻撃を受けていた際、毎晩俺が夢の中でうなされていた際、俺はセラーナに危害が出ないよう、彼女にスカイリムへ帰れ、と言った。──しかし彼女は帰らなかった。だから今俺はここで生きている。
 なのに、どうして今、帰りたいと言うんだ。
 心の中で問いかけても、その答えは見つからない。
 俺の中では見つけられないものだから──

「……城、に?」
 ようやっと声が出せたのはそんなことだけかと、自分自身に呆れる。聞けばいいじゃないか。どうして城に戻りたいのか。
 しかし、心はその答えを聞く事を“恐れて”いた。ほとんど口を利こうとしない態度、プロポーズの返事すらせず、態度が急変したセラーナを一週間見せられてしまったせいか。こんなにも臆病になっている自分が酷く情けなかった。人を好きになるというのが、こんなにも己を弱くさせるものだとは──
「ええ。今はソルスセイムで可及的速やかに済ませなければならない要件もなさそうですし。……母に会ってみたくなりましたの。よろしいですの?」
 つまるところ、ヴァレリカに話すのだろう、俺にプロポーズされた事を。それは構わないし肉親に報告したい気持ちはわかる。
 彼女は今、こうして二人で話していてもその件について一切言及しようとする様子はない。いまだ宙ぶらりん状態の俺の決意は、彼女にとっては然程大事な事じゃないのかもしれない。……そう思うだけで再び胸がきりきりと苛むように痛み始めた。
「……あ、ああ。それは構わない。……ところで、」
 俺が行く必要はあるのか、と言い掛けて口をつぐむ。帰らせてくれと言ったのはセラーナだ。恐らく俺が一緒に戻る必要なんてない筈だ。彼女は俺に暇を告げに来ただけ──
「……ところで、なんですの?」
 先に続かない事に業を煮やした様子で聞いてくるセラーナだったが、相変わらず顔はこちらを向けようとせずうつむいたまま、上目遣いでこちらを伺っていた。……相変わらず顔を見せようともせず。
 こんな態度をずっと取られてると、不安になる。不安は恐れを生み出し、言いたい事を言えなくなる。言葉が喉に詰まってしまう。言ってしまったら全てが終わりそうな気がして。
 ……けど、確認しておく必要はある。たとえどう言われようとも。絶望するのはその後だ。前じゃない。
「俺も……、俺も一緒に行っていいのか?」
 えいっとばかりに思い切って尋ねたつもりだったが、セラーナの答えは予想以上にあっさりしたものだった。
「……は? 当たり前じゃありませんの。……ジュリアンが居なければ私は船賃もなければ金銭を一切持ってないということ、忘れないでいただきたいですわね」
 お前は何を言ってるんだ、とばかりに顔を上げて言い放ったセラーナだったが、慌てた様子ですぐさま頭を伏せてしまった。しかし内心慌てたのはこちらも同じで、泣き腫らした目を見られたんじゃないかと落ち着かない。
「……そうか。なら、よかった」
 ぽつりと本音を言い放つが、心の中はよかったなんて状況ではなかった。一つ障害を乗り越えただけで、結局のところ俺は返事をまだもらっていない。セラーナの態度もおかしいまま。
「じゃあ……明日、深夜に着いた定期便が午前中にスカイリムへ向けて出る筈だ。それに乗ってスカイリムに戻ろう。……準備しておけよ」
「……ええ、やっておきますわ。──じゃ。おやすみなさい」
 頼んでもいないのに、セラーナは言いたい事を言い終えると寝室の扉をばたんと閉めてしまった。まるで互いの間に壁を作ろうとするが如く。
 しばし扉の前でぽつんと突っ立っていた俺だったが、セラーナが扉の前から離れる足音を聞いて、無性に追いかけていきたくなった。扉を開けて、彼女を背中から──
 しかし思いを他所に体は動かなかった。──いや、動けなかった。その場から微動だにせず、手だけが何度か浮いたり沈んだりを繰り返しているだけだった。
「……くそっ」
 さっきまで港で泣いていたのに、またしても瞼が、熱くなる。俺ってこんなに泣き虫だったのか? と思うくらい胸の痛みは涙と姿を変えてぽたり、といくつか床に染みを作った。
 そうさ……胸が痛むから涙が出るんだ。じゃあ何故胸の痛みに涙は変わるのだろう? どんなに刀傷をつけられたって涙が落ちることはなかった。どんなに酷い怪我をしても、痛みに顔をしかめるだけで涙は出てこない。
 こんな痛みは初めてで、胸が苦しくて、切なかった。痛みを我慢すればするほど自分に偽りを課している気がして、それが己を苛み、苦しませた。人を好きになると幸せになるなんて誰が言った? 苦しいじゃないか。苦しくて、切なくて、つらすぎる。
 もう、戻れないのか。好きだと言う前の関係に。
 それどころか、もし、ヴォルキハル城でヴァレリカと話して、
「私はもうジュリアンと行きませんわ。一人でソルスセイムに戻ることですわね」
 なんて言われたら──
 頭は最悪の状況ばかりを訴えてくる。それに反論する術をもてない俺は、扉の前で突っ立ったまま、胸の抑えてうな垂れていた。

「……どうしたら、いいんですの」
 暖炉の火にあたりながら、彼女はぽつりと誰にともなく呟いた。
 答えを見つけようとしているのに、見つからない──だから、行くのだ。
 かつての道標に、会いに。

 ──朝。
 がちゃり、と音を立てて寝室の扉を開ける。
 装備を整え、片手に両手剣を持ち、もう片方には荷袋の紐を持ち、俺は部屋から出た。
 厨房の方を見ると、セラーナがうつむいたままテーブルに皿を並べていた。手近にあるテーブルに荷物と武器を置いてから、俺は食卓の椅子に座った。
「おはよう、セラーナ」
 セラーナの態度が変わっても挨拶だけはかかさず言ってきたため、今日も変わらず挨拶をかける。
「……おはようございます」
 これまたいつもと変わらない返事。相変わらず顔をこちらには向けず視線は足元へ向けられたままだ。
 そのまま黙って食事を済ませると、互いに荷物をまとめ、セヴェリン邸を出る。鍵を閉め、施錠確認をしてから、二人は黙って港へ歩き出した。
 一週間ぶりにセラーナが傍らを歩く姿を見るのは嬉しかったが、これも最後になるのかもしれない、などと余計なことまで考えてしまう。
 重苦しい空気が漂う中桟橋につくと、前に見たことがある船員が、船と桟橋を繋ぐ渡し板の前で気だるそうに突っ立っていた。目が閉じかけているからもしかしたら半分眠っているのかもしれない。
「二人なんだが、乗れるかな」
 話しかけると、びくりと体を震わせて目をぱちっと開いてみせた。やはり眠っていたらしい。
「えっ、あっ、はい……二人? ええと、セプティム金貨700枚ね」
 寝ぼけた様子だったが職務を思い出したらしく、しっかり請求してくるのがおかしかった。黙って金貨を支払うと、船員は一歩身を退いて俺達に渡し板を通れるようにしてくれたのだが、途中で何度か首を傾げていた。どっかで見たような顔だ、と思っているのかもしれない。
「ようこそ、ノーザンメイデン号へ。私は船長のグジャランド・ソルトセイジで……って、あんた達、あの時のカップルじゃないか」
 船長じきじきに挨拶しにきてくれたと思ったら、次には俺達の顔を交互に指指しながら笑みを浮かべてにやにや笑いを浮かべてきた。勿論あの時というのがいつを指しているのか嫌でも分かる。セラーナと桟橋で抱き合った一件だろう。その時の話をしたくはないのだが……
「あ、あぁ……船室を案内してくれないか」
 思い出さないでくれとばかりに話を逸らしたつもりだったが、
「ああ、二人同室でいいだろう?」
 などととんでもない事を言い出してきたので慌てて否定する。
「いや。……別々でいいんだ」
 一ヶ月前派手に抱き合ったのを見られた間柄だから、俺の態度に訝しんだりしないだろうかと一瞬思ったが、グジャランドという船長は全然そんなのを気にした素振りも見せず、そうかそうかと頷いて俺とセラーナに別々の部屋の鍵を手渡してくれた。たぶん彼の頭の中には、これから二人はリフテン聖堂で結婚式を挙げるのだろうとでも思っているのかもしれない。
「船長、そろそろ出航時間でさァ」
 船員の一人がグジャランドに報告したと同時に、船長は頷きながらすっ、と右手を仰ぐように伸ばした。それと同時に桟橋に居た船員がかん、かんと手に持ったお椀を短剣で叩き始めた。「えー……スカイリム行きの船、間もなく出港、出港ー!」かんかん叩く音とどら声に合わせて、空を泳ぐように飛ぶうみねこがミャァ、ミャァとけたままたしく鳴く。
 俺はというと、船べりにしつらえてあった椅子に座って出港準備を見ていた。が、セラーナの姿が見えないのに気づいて慌てて目を配る。
 彼女は俺から離れた船端で何処とはなしに海を見ていた。普段の俺だったらセラーナに近づいていたかもしれない。──けど、プロポーズが宙ぶらりんのまま、目も合わせようとしない彼女に近づく勇気は今の俺にはなかった。
 船長が再び手で何かしら合図を送ると、かんかん音を立てていた船員がひらりと船に飛び移り、渡し板を桟橋から引き上げたところで船長はほら貝を吹いた。重低音が響き渡る。出港の合図だ。
 やがて船がゆっくりと動き始め、桟橋から離れた。帆が風を受けて進み始めていく。ソルスセイムがどんどん遠くなっていく。
 次にここに帰るときは、俺一人かもしれない──
 心の中で何処か、何もかも諦めたような自分がぽつりと呟いた。そんなことはない、と反論する自分も居るはずなのに、セラーナの姿を見ると、反論する気持ちも萎えてしまう。
 重苦しい空気を漂わせながら、船は一路ウインドヘルムへ旅立った。
 答えを求め、答えを探して、──互いの道を見つけるために。




--------------------------------------
 長いよ。(ため息)
 終わりが見えなくてすいません・・まだ城向かってないじゃん! って言われたらほんとーーーーにごめんなさい。
 たぶん第4チャプターで終わらせたいです。で、第3,4は一気に載せます。じゃないといつまでも終わらないままになりそうだし、本来ならばこっから先区切るシーンがなかなかない(あるにはあるんだけどそこでまた次週! というのが自分で嫌なだけ)

 なんかどばきんさん(ジュリアン)がやたら女々しくて×3状態ですが(笑)
 人を好きになったことがない人ほど、その感情に戸惑うと思うんです。で、それを相手に伝えてみて、相手との関係に悩んだり不安になったり。
 これは多分男女関係ないんじゃないかな。文章として出てきてはまだいませんが、セラーナも裏では相当苦しんでるんですけど。

 ちなみに前回のタイトル。和名だと「突然のショック(な出来事)」
 今回のタイトル「物事を整理する、けりをつける」という意味ですな。
 まぁ、けりをつけるためにヴォルキハル城に向かうわけですけど。
 まだまだ続いてすいませんが、気長に見てやってください。いつも見に来てくださる方が居てほんとーに嬉しいです。ありがたや。

 さて、こっからは別の話です。前から言おうと思ってて忘れてました。
 前回のブログのキリ番(30000)ですが、ごめんなさい、忘れてました(爆死)
 なので今回のブログのキリ番は33333Hitでカウント発動するようにしてます。33333Hitを踏んだ方は是非キリ番ログに残してやってください。勿論前回の2万Hit同様、イラストのリクエストも可能です。
 踏みたい方は是非がんばってみてくださいw

 というだけの報告でした(笑)
 それではまた、次のブログ更新日でお会いしましょう^^
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ジュリアン
性別:
男性
職業:
傭兵
自己紹介:
スカイリムはホワイトラン在住のドヴァキン。
現在のところ引越しする予定はなし。
中の人はヘタレですが一応同人誌作家。マイナーゲームの絵を描いてたり。
文章も多いですが一応絵の方専門。
スカイリムの絵とか描いたりフォトショでSSをレタッチしたりするのが好き。
スカイリムに影響されて2012年から英語の勉強を始め現在進行形で勉強中。
ラジオ英語を聴いているのだが、英会話教室に通いたいのに時間と金が無くて嘆いているとかいないとか。

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