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SkyrimとFallout4・76の二次創作メインブログです。 たまにMODの紹介も。
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03.29.02:33

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  • 03/29/02:33

04.25.01:41

誰の為でもないと言えるか?(前)

「お前さんの連れ、聴きなれない言葉を操るな。古語……っていうのか、あれ?」

 ソルスセイム島の南西、海沿いにある島の唯一の玄関口、レイブンロック。
 その小さな港町に一軒だけある、宿屋兼酒場であるレッチング・ネッチ・コーナークラブが、スカイリムからやってきた俺みたいな奴の寝床兼食事処といったものだった。
 ホワイトランから戻った俺は、まだ半月程度ではあるが、鉱山の再開や砦の掃討等を行った事もあって、レイブンロックの連中とはだいぶ親密な関係になりつつあった。殆どの住人はダークエルフ──通称ダンマー──だが、レドラン家の者達等ノルドも若干、混じっているのもあって俺が居ても別段、特別扱いする者はおらず、俺も長年傭兵稼業をやってきたのもあって交渉術には長けていたから、打ち解けるのも短かったのかもしれない。
 今日もまた、レイブンロックが頭を抱える問題の一つ、アッシュスポーンという、灰の塊がヒトの姿を模った化け物……をレドラン家の衛兵と共に掃討するという作業に追われ、くたくたになってレッチング・ネッチに戻ってきたその夜のこと──

「連れ? ……ああ、セラーナか」
 いつもの席、カウンターで一人ちびちびとスジャンマを嗜んでいた俺だが、カウンター越しに突っ立っているこの宿屋兼酒場の主人、ゲルディス・サドリに声を掛けられて、思わず一瞬、何のことだ? と理解できなかった。スジャンマの効力はすさまじく、エールやミードなどと比べ物にならないくらい度数が高い酒で、何回飲んでも俺はこの酒に馴染めそうにない。それでも飲んでるのは、サドリが自分のスジャンマを飲んでいけとしつこく誘ってくるからに過ぎないのだが。
 言いながら、セラーナの姿を頭だけ動かして探すと、背後にちらっと彼女の着ている服が目に飛び込んできた。セラーナは不思議な事に、俺と食事をしたり酒を飲んだりしようと言っても俺の傍に寄って来ない。最初こそ嫌われているのかと思ったりもしたが、単に彼女が食事の際見られる事が嫌だという理由が分かってそれからは特に何かある時以外は、互いに離れて飲食をするようになっている。家では例外こそ、こういう酒場では、だ。
「セラーナって言うのか? ダンマーの中にも赤い目を持つ者が居るが、ノルドで赤い目を持つ者を見たのは初めてだな」
 サドリが俺と彼女を交互に見やりながら話しかけてくる。まあ、そりゃ、そうだろう、彼女はノルドのくせに吸血鬼だからな──などと言えば店主や町人を脅かす要因の一つになるのは違いない。ぐっとこらえておく。
「……まあ、彼女はちょっと珍しい出身だからな」
 それだけ言って、ぐいっ、とスジャンマの入ったジョッキを呷る。ごくりと飲み込めば、じりじりと胸焼けがするような感覚。ミードなら数杯飲んでも酔わない自分がここまでくらくらさせられるとは、と内心舌打ちを打ちながら毎日飲み続けていた。慣れるものかと思っていたが一向に慣れず、最近は飲みすぎが祟って二日酔いが続いている。その場合は疾病退散の薬に厄介になるしかないのだが、それを知ってか知らずか、最近のセラーナは俺を怪訝そうに見る事が多かった。
「珍しい、って誰の事ですの?」
 飛び込んできた声に思わず身をびくっと震わせてしまう。声が聞こえてきた方向を見れば、セラーナがカウンターの傍まで来ていた。……俺、呼んだっけ? と思わず行動を振り返る。
「あ、いや……というかセラーナ、呼んだりしてないよな?」
 伺うように言うと、ふん、と彼女は微かに鼻をならし、
「ええ、呼んでませんでしてよ。ただ、主人がしきりに私とジュリアンを交互に見てるんで、何か私に対して話しているんだろう、と察するに余りある行動でしたからやって来ただけですわ」
 店主はそういわれて、所在なさげに後ろで束ねている髪をいじりながら頭を下げた。
「ああ、失礼したね。別に大したことを話してた訳じゃないんだが」
「セラーナの言葉遣いが古めかしいって話してたんだよな、サドリ?」
 店主はそうとうぎくりとしただろう、慌てた様子で再び交互に俺とセラーナを見ていたが、諦めたようにやれやれと声を洩らし、
「わ、私は別にご婦人を悪し様に言うつもりはなかったんだが──」
 弁解してきた。あまり店主をいじめると今後スジャンマを奢ってもらえなくなるかもしれない。
「……まあ、俺もサドリの言う意見には一理あると思うんだ。セラーナの口調は丁寧だがやや古めかしいぜ。もう目覚めてから長い時間経ってるんだしさ、そろそろ新しい言葉遣いに変えてみたらどうだ?」
 口元をにやりと歪ませながら言うと、彼女はまた、最近俺を見る目つきに変わった。あの嫌悪感がにじみ出た、怪訝そうな目。
 サドリは俺のフォローにあやかろうと思ったのか、「そうそう、ちょっと酒倉から追加のスジャンマを取って来なくては」とか何とか言ってそそくさと立ち去ってしまった。
 気が付けばレッチング・ネッチの店内には俺とセラーナだけしか居ない事に気づく。時計を見れば既に夜半を過ぎていた。寝ようか、と思ったがもう少し飲んでもいいと思い足り、スジャンマの入ったボトルを傾けてジョッキに移そうとした矢先のことだった。
「駄目ですわよ、ジュリアン」
 言いながら俺の手からスジャンマのボトルをひったくるように奪うセラーナ。何をするんだ、と彼女を再び見ると、怒っているのかと思いきや、表情は悲しげだった。

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 すいません、、、続きも書いてるんですが、寝る時間を大幅中の大幅に過ぎてるので、今週のブログは前後編ということで(どんなブログやねん!
 続きは日曜日辺りにアップします;;いやーあいも変わらず小説仕立てプレイ日記ですが、今回は8割ほど自キャラの感情入り乱れて書いてるんで、少し二時創作的な部分多しです。ご面倒をおかけしますが、宜しくお願いします。
(言えない……日記の絵を描いてただけで3時間位掛かったせいだなんて……)

 その時また改めて近況とかESOとかの話をできたら^^
 ではまた三日後にw

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