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スカイリムの攻略とかあまり役に立たない日々のプレイ日記をだらだらかいていくつもりです。

雪と氷とドラゴンと。

   

灰燼に帰す、その前に……

※これはSkyrim二次創作小説第二チャプターです。その手の類が苦手な方はブラウザバックでお帰りを。
※2この話は去年10月位に書いた「誘う者 誘われる者」の続きです。一話から読みたい方は「誘う~」からお読み下さい(二次創作カテゴリから飛べます)


 夜──
 街灯もなければ松明も用意してない今の状態で灰だらけの海岸を歩くのは無用心だ。砂地に足をとられるし、足元が見えない分、進むのはいつにも増してのろのろになる。
 松明を持ってくれば良かったと思うも、後の祭り。
 せめて無いよりはマシかと、俺は「力ある言葉」を詠唱し、短く紡いだその言霊を解き放つと同時に掲げていた手のひらからぼう、と閃光が躍り出た。変性魔法「灯火」の光だった。
「これでよし……と。行くぞセラーナ」
 傍らを振り向きしな言うと、そこに立つ彼女は怪訝そうな表情を浮かべながらも渋々と言った様子で首肯してみせた。が、何か言わずにはいられないらしく、
「……一体何を“聞いた”んですの? まさかとは思いますけど、ミラークの影響かもしれないって事も頭の隅に入れておいていまして?」
 セラーナは実際に聞いてないからそう言ってるのだとは分かっていた。けど今議論をするつもりはない。たとえそれがミラークの罠だったとしても、たすけてと言った声を黙っていられるほど俺は冷めた性格じゃなかった。
「すぐそこで聞こえたんだ。……何も無ければセヴェリン邸へ戻るさ、それでいいだろ」
 彼女の方を振り向かず言い捨てて、俺は前へと足を出した。ざっ、と灰まみれの砂に足をとられる感覚が靴越しでも伝わる。
 生憎と双子の月は今夜は出てないようだ。──もっともこの島は殆どが曇り空で覆われているから、月があっても月光に拝める夜なぞ殆どないのだが。
 ざくっ、ざくっと俺とセラーナの歩く足音が不規則に響く静かな夜の海岸線を歩く姿はなんとも滑稽だった。先程までセヴェリン邸の地下でセラーナにどうプロポーズしたものかとあれこれ考えていたのに、次の瞬間には外で助けを求めた何かを探すなんて。
 灯火の魔法は一分で尽きる為、何度か唱えては解き放って光を絶やさずにして歩き続けてしばらくたった後、ぽつりとセラーナが声を上げた。
「ジュリアン、前方に争った形跡がありますわ。地面がひどく乱れていましてよ」
 吸血鬼で夜目が利くセラーナがすっと前方を指して言った。彼女の夜目を邪魔させまいと俺はややセラーナから離れた位置を歩いていたため、慌てて彼女の指す方向へ走り出した。……走ったと言っても灰にとられているせいでよろよろと歩いたといった方が正解かもしれない。
 近づいてみると、確かに争ったように地面が乱れていた。そしてその中心に横たわる黒くて巨大な物体──
「……ネッチじゃないか。成体のネッチのようだ。なんでこんな所に──」
 言葉が続かなかったのはその理由が分かったからだ。
 成体のネッチの身体には幾重にも刀傷がつき、弓矢が刺さったままだった。一目見て絶命しているものだとは察しがついた。傷口からは血が流れた痕が残っており、普段ぶら下がっている触手部分も刀傷や、引きちぎられたかのような痕がいくつも残っていた。
 一人ではできまい、恐らく数人がよってたかって倒したのだろう。狩人がネッチを狩ろうとしている姿はこの島で何度か見かけたことはあった。その都度俺にもやらないか、と誘いがきたものだったが、俺は全て断っていた。
 狩人達がネッチを倒す事に意義があるらしいが、俺はネッチを殺す事に正直、いい気はしなかった。別段近づいても襲ってもこなければ──勿論こちらから襲わなければだが──ヒト如きどうってことない、と泰然自若といった様子のその姿に俺は不思議と愛着を感じていたのだ。
「……ジュリアン、たすけて、と言ったのはこのネッチなんですの? でも見る限り死んでから数日は経ってる様子ですけど?」
 はっ、と意識を取り戻すと、セラーナがネッチの死骸に触れてその感触を確かめていた。……そうだった、たすけて、と言った声はこのネッチだったのだろうか。でもセラーナの言うとおり、躯と化したこのネッチが死んだのはついさっきという訳ではなさそうだ。
 じゃあ……誰が言ったんだ? たすけてって言ったのは誰なんだ? そう思った矢先、再びあの声が耳に飛び込んできた。

“……重い”

 重い? ……重いって、まさか──
「セラーナ、下がっててくれないか。……この下に何か居る」
 えっ、と短く声を出した彼女はすぐに察して背後に下がると、俺は両手を伸ばしてネッチの死骸をぐっと掴んだ。
「もちあが……れ、えっ!!」
 ぐいっ、と両手を持ち上げると同時に両手首から両肩にまで激痛が走った。相当重い、死んでるから仕方ないのだが……
 ぐぐぐ、と僅かながら持ち上げ、巨体を脇にずらそうとした時、何かが潰されたようにして倒れているのが見てとれた。と同時に灯火の魔法が尽きて辺りが一気に闇に塗りつぶされる。
「セ、セラーナ……何か地面に潰れてるみたいだ、それを引きずり出すんだ!」
 呻くように言ったと同時に彼女が動いたのは闇に慣れてない目でも分かった。数分位か、ずるずると何かをひきずる音がした後、
「ジュリアン、出しましたわ。下ろしてもよくってよ」
 彼女の声に安堵してふっと両手の力が緩んだと同時に、どすんと音を立てて元の位置にネッチの躯が地面に叩きつけるようにして落ちた。はぁ、はぁ、と肩で息をしつつも、再び変性魔法を唱えて光を解き放つと、彼女の両手には奇妙なものが抱えられていた。
 丸いクリーム色で、触手は成体のそれにくらべればやや短い。あちこち擦り傷が出来ていたが、命に別状はなさそうだった。──ネッチの子供だった。
「こいつが俺を助けてと呼んでたのか……?」
 セラーナの手からネッチの子供を受け取ってみると、先程死骸を持ち上げたせいか疲労度が限界まで達していた腕が思わずふらついてしまう。なんとか落とさないように慌てて抱えなおして見てみると、最早浮遊する力も無いのか触手も動かさずうずくまるようにしていた。……っていうか、本当にこいつが俺を呼んでたのか? と思わずそう呟くと、 
「そうなんですの? ……いきなり下がっててと言ったのは、これが声を発していたから、という訳でして? つまりジュリアンはその声を聞いて、ここまでやってきて、これを助けた、と」
 セラーナが再び怪訝そうな表情を浮かべて問いただしてくるが、俺でさえ分からないのだ。先程みたいに語り掛けてくるかと思いきや、そんな様子は全く見せないし。第一、何で突然ネッチの声が聞こえてきたのか、それすら原因が分かっちゃいない。それにこいつが何故躯の下敷きになっていたのか 子供のネッチが親と離れて移動している姿を俺は見たことがない……ということは、まさか……
 俺は自然と成体の死骸に視線をずらした。この躯は、下敷きになっていた子供ネッチの親だったのかもしれないな──どういう経緯で襲われたかは分からないが、襲撃を受けて、子供だけでも、と思って身を挺したのか何なのか、奇跡的に子供は助かって、親は死んだのかもしれない。
 ちっ、と舌打ちを打つ。自分と同じじゃねぇか。重(ダブ)らせていいもんじゃない。そうじゃないかもしれないんだぜ──
「……で、どうするんですの? 例の声はもう聞こえてこないんですの? 
 それにこのネッチの命の火が消えかかってる様子ですし……助けるおつもりですわよね? なら急がないといけませんわ」
 今夜二度目のセラーナの声にはっと我に返った。何ぼさっとしてるんだ俺は。
「そうだな、……声はもう聞こえてこない。助けて、とか重い、とか俺に語ってきたけど、今は何も言ってこないな。
 こいつが本当に俺に対して助けを求めてた奴かはわからないけど、とりあえず今は助けるために手当てが出来そうな奴のところへ行こう。聞こえた声の事とかは後回しだ」
 両手で抱えて持たないと持ち運ぶのは難しそうだ。腕は先程のせいで疲労しっぱなしだが……とりあえずレッチング・ネッチに向かうか。そこまでなら何とか腕ももつだろうし、サドリ辺りならネッチの事も分かるかもしれない。何せ店名にネッチがついてる訳だしな。
「行くぜ、セラーナ。大分夜目が利いてきたかな……なんとか進めそうだ」
 灰の大地を確かめるようにして俺はレイブンロックへ向かって歩き出した。

 ジュリアンがレイブンロックへ戻ろうと踏み出したとき、彼の後ろポケットから何かがぽろり、とこぼれおちた。
 どさっ、と僅かな音を立てて灰の山に落ちたものの、彼は落としたことに気付かないのかそのまま黙って先へ行ってしまう。
「お待ちになって、ジュリアン、何か落としましてよ」
 しかしセラーナの声に気付いた様子はなく、ジュリアンは黙って歩いていってしまった。仕方なくセラーナはそれを拾い上げる。あとで合流したら渡せばいいだろう。
 見てみると、それは先程セヴェリン邸の彼の寝室で見た箱だった。何か隠そうとした様子でジュリアンがナイトテーブルに置かれてあったこれを後ろ手で隠したのを覚えている。そのままポケットに無造作に突っ込んでいたのか、いかにも彼らしいとセラーナはくすりと笑った。
「何か見せたくない様子でしたわね。……気になりますわ」
 躊躇いもせずにセラーナはその箱を開けた。勿論中身は青い石を嵌め込んだ装飾の施された金色の指輪だったので、セラーナは目をぱちくりさせ、そのまま箱を黙って閉じた。
「……隠す態度といい、気になりますわね……私が拾ったと言ったら彼はどういう表情を浮かべますかしら」
 勿論それが何を意味するか、彼女も分かっていた。だからこそ──渡すのが少し、ほんの少しだけ怖いと思った。変わることが、怖い気がした。
 セラーナは変な考えを吹き飛ばすように頭を数回振ってから、彼を追って走っていった。


 ……えー、まず挨拶も言わずにのっけから小説に入ってしまってすいません。
 新年明けましておめでとうございます。
 本年も読む方に楽しく分かりやすいブログを目指してまいりたい所存です。どうぞ宜しくお願いいたします。

 なんだかんだいってコミケも終わり、
 正月休みも今日で終わり(涙)、
 あっという間に平常運転な一年が始まりますね。いやー早い。
 とりあえず事後報告でアレなのですが、冬コミSkyrim新刊(シセロ本)の通販サイトの設定はしておきましたので、通販したい! という方宜しくお願いします。
 通販サイトの場所は左側のカラム上段のDLサイト等のリンク画像の上に文字でリンクが貼ってありますので、そこらへんを読めばOKですw
 在庫少ないので、通販に限りがありますが、DLじゃいやだという方は是非通販でもお手にとってみて下さいませ。

 とりあえず今年のSkyrim目標は、
 セラーナと結婚する!! です(笑)
 まぁそう思ってやってはいますが、ゲームの結婚は即ち当ブログでの結婚云々の話をクリアしないとダメ、という制限を設けているため(笑)
 ゲームのジュリアンがセラーナと結婚するには、当ブログの二次創作で結婚するというカタチを取らなければなりません(MOD入れりゃいいじゃん、って簡単な話で終わらせてはもったいないのでね)w
 だからもうじき総プレイ時間1400時間なのですが、1400時間記念に結婚は出来なくなりました(爆死
 とりあえず今年中にはなんとかしますw 一応今回の話でもそこらへんの伏線がちょろりと出てきてますしね。まぁスカイリムでは指輪の交換はしてないんだけどね(汗

 とりあえずこんな状況で今年も突っ走っていきますが、どうぞ宜しく。
 またちょろちょろ落書き等も載せていけたらいーな、と思ってます^^

 では、また更新日辺りに。

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HN:
ジュリアン
性別:
男性
職業:
傭兵
自己紹介:
スカイリムはホワイトラン在住のドヴァキン。
現在のところ引越しする予定はなし。
中の人はヘタレですが一応同人誌作家。マイナーゲームの絵を描いてたり。
文章も多いですが一応絵の方専門。
スカイリムの絵とか描いたりフォトショでSSをレタッチしたりするのが好き。
スカイリムに影響されて2012年から英語の勉強を始め現在進行形で勉強中。
ラジオ英語を聴いているのだが、英会話教室に通いたいのに時間と金が無くて嘆いているとかいないとか。

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