忍者ブログ

SkyrimとFallout4・76の二次創作メインブログです。 たまにMODの紹介も。
03 2024/04 1 2 3 4 5 67 8 9 10 11 12 1314 15 16 17 18 19 2021 22 23 24 25 26 2728 29 30 05

04.27.01:02

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 04/27/01:02

02.07.23:22

Crime and Punishment

    ──“マクレディ、俺と……” 
 ──“……愛しているよ”
 それは、ほんの少し前の話だったような。
 それとも、もうだいぶ昔の話のような。
 言葉にならない嗚咽を漏らす。
 もう幾度となく、何度も何度も。
 体の奥底から吐き出すように、また一つ、嗚咽を堪えた息を漏らす。
 それは大抵、溜息と呼ばれるもの──
 そして、溜息を漏らす時、人は得てして、心や体に何かがつっかえている。
 わかっては、いる。
 事実を受け止めるのを拒否すれば、自分が殊更辛くなるだけだ。
 
 それでも、愛する者を失った悲しみは、早々簡単には拭い去ることは出来ない。
 ましてや、親より子供の方が先立たれる親の苦しみなぞ────……
「……大丈夫か」
 声をかけられ、はっと我に返る。
 目の前の書類や私物を片付けているだけの簡単な作業をしていたのが、どうやら色々と考えすぎてボーっとしていたらしい。
 声をかけてくれた人物の方に顔を動かすと、心配そうに眉を顰めたマクレディが突っ立っていた。
「ああ、……すまない。少しぼうっとしてたみたいだ」
 事実の通りにこたえる。が、マクレディは変わらず眉を顰めたまま、「どうみても大丈夫じゃなさそうだが」とぽつりと言う。
 
 わかっては、いるんだ。
 何度も何度も、心の中で自分に言い聞かせる。
「……そうだな。辛くないと言ったら、嘘になるよ」
 作り笑いを浮かべてみせたが、そんなものが自分にも、そしてマクレディにとっても気休めにもならないことは互いによくわかっていた。
 ショーンが死んだ。
 数日前、俺に全てを託し、彼は──俺の息子は──静かに息を引き取った。
 ガンだった。気づいた時には進行がかなり進んでいて、手術でどうこう出来る事も、それに見合う体力も、息子には残っていなかった。
 息子が亡くなり、自分にインスティチュートの全権限が与えられ、事実上俺はショーンの後継者となった。
 とんとん拍子で事は進むのに、心は一向についていけず、置いてけぼりをくらったまま、俺は今こうしてショーンの私物や資料を集め、遺品として残そうと手近な段ボールにまとめるという作業に没頭している。
 全権限が与えられたことで、マクレディにコーサーが与えられているような転送装置を与える事で、彼もまたインスティチュート内部に入る事が出来ていた。ショーンの後継者が与えたのだから、他の研究員やシンス共がそれに対していちゃもんを付ける事はなかったが。
「……少し休んだ方がいい。色々整理していると、思い出すこともあるだろう」
 マクレディが彼らしからぬ気遣いを見せていたのは、痛いほどわかっていた。それに甘えるようにして俺は彼をインスティチュート内部に迎えた。それほど、今は一人でいるのは辛過ぎた。
 マクレディはそういって、そっと俺のそばを離れる。時々こちらを見る視線には気づいていたのだが、敢えて近づかないようにしていたらしい。そっとしておこう、という気遣いは有難かったが、俺は一人でいたくない。
 だから、
「マクレディ、待ってくれ。これを片付けてから──」

 そう言って、俺は手に持っていたショーンの私物らしきものを手近に置かれた段ボール箱にしまい込もうとした時だった。
 しまうつもりの本が数冊手から離れ、ばさっと音を立ててリノリウムの床に落ちる。薄いノートのような本はいくつかのページが床が読むような形で開かれ──す、と、その本の間に挟まれた何かが、床を滑って躍り出てくる。
「ん?」
 まるでこちらに見つけてほしがったように出てきたそれを拾って──ぎくりとした。それは戦前、といっても大分昔──かつてはこの国で遠方の者が連絡を取る手段として使っていたもの。──手紙の封筒だった。
 裏を見返すと、小さく筆記体で「父さんへ」と記載されている。──ショーンからの手紙?
 慌てて封を開き、中の数枚の紙っぺらを引き出すと同時に何かが封筒からこぼれ出た。何だ、と目を追っていくと、薄い長方形のIDカードだった。見たこともない代物で、表面には読み取りの識別記号が敷かれている磁気コードと、その下に無造作に数字とアルファベットが手書きで記載されていた。
 何だろうとは思いつつ、同封されていた紙の方に目を走らせる。
 それはまさしく、ショーンからの最初で、そして最後の手紙だった。敢えてホロテープで残さない理由も、そしてIDカードが何なのかも明記されていた。
 それは、ショーンが遺した“罪と罰”。
-------------------------------------------------
 こんばんわ。大分ご無沙汰しておりました。
 先月末~今月初めまでブログを管理してくださっている運営会社のサーバーが障害起きて一週間ほど閲覧、更新が出来ない状況ではありましたが、何とか無事に復旧しておりこうして新しい記事を書く事ができました。
 上のよくわからん文章はですね、今年(2020)年に出すであろうFO4の本の物語のさわり部分です。長い上にすごく重い話になります。中の人はこういう話を描くと多分暫くギャグが描きたいとわめくでしょうけど。
 恐らくGWと冬のイベントで、前後編で出す予定です。前編より後編の方がページ数が必然的に増えると予想されます。いやーだって夏コミ今回ないからGWコミケになっちゃうし、時間ないし。。(言い訳するな
 一応、パパマク本です。で、ここからがキモですが、前回出したFO4パパマク本(2019年冬コミ新刊「ひみつの たからもの」)と世界がつながっているので、事実上、前回の本から1~2年後のインスティチュートルート後の世界が舞台です。
 なので、前回の本を読んだ方はマクレディに何がついててどういう経緯になっているかの流れが分かった上で今回の話に繋がるので、今後(おそらく後編)では色々とそこら辺の伏線が後々になって出てくると思われます。ただ、そこまでは割と展開がシリアスなので、大変申し訳ないと言いますか・・こんなネタを浮かんだ俺を殴りたい・・・
 コンセプトは上の話の最後にある「ショーンの遺した罪と罰」ですな。
 もう大体ここまで言えばわかる人はわかっちゃうかもしれませんので、ネタバレやパクリ防止のためにこれ以上突っ込んだことは言えませんけど。
 某ジブリのアレみたいなキャッチコピーですけど、話は全然違いますのでご了承を・・
 同人活動ですが、まぁ上の話が描くと言った以上続けてはいますけど、2015年に出たゲームというのもあるし、色々諸事情鑑みて今回(2020)のコミケから印刷部数を1/3に減らそうと思います。
 なので冬コミで出た本を買った人が今回の本を買えるかはイベント次第です。(部数が減るので・・)
 また、通販の方も2019年冬コミの本をもって受付を終了します。部数が減る上に通販に回す余剰分も作らなくなるので、そういう事です。ご了承下さい。
 まぁご了承なんて言わなくてもここ数年はあまり通販の申し込みもがくっと減ったので、まぁこれは致し方ない事ですね。
 
 ノベルティの方はもう作るのをやめようかな、と思っていますが、これはまぁ気が向いたら何かを作るかもしれませんので、告知せず突発で、というのはあるかもしれません。
 まぁ今までもそうだったので、無いと言いながら早期入稿得点でグッズ作って無料頒布なんてこともしてますし、あまり気にせずに。
 まぁ多分部数は落ちますがオンデマンド本であるのは変わりないと思いますので、さすがに今更万年コピー本ばかり出してた頃に戻りたくはないなぁと(笑)
 また、再販、再録本等はサークル主の意向で作る予定はございませんので、こちらも予め、ご了承ください。
 最後に。
 自作マクレディ専用MOD「MacCready Talk Plus」Ver1.2(?)を2/8~9の辺りにNexusとBethesda.netに上げる予定です。
 更新内容はChangelogあたりに書きますが、NPCとの対話シーン追加、選択肢専用台詞の追加などです。
 ほんとうはもうちょっとやりたい事あったんですが。。。次回に期待。
 それが終わり次第、中の人はGWコミケの原稿に取り掛かります;;ゲームできないよー
 といったところで今回更新はお開きといたします。
 次回はコミケ当落についてかなぁ、気長にお待ちください。
 では、また。
 ↓の画像はついったとかたんぶらとかに上げてないSSですね (笑)

拍手[2回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら